Amazon、AI新機能「Interests」提供:欲しい物を言葉で伝えると新商品を自動巡回
Amazon は LLM を活用した買い物支援機能「Interests」を発表した。趣味や欲しい商品の条件を日常会話のような言葉で入力しておくだけで、AI が新着商品や再入荷、セール情報を常時監視して通知する。現在、米国のテスト対象ユーザー向けに展開されている。

ニッチな趣味を持つ人なら誰しも、欲しい新製品や再入荷を逃さないために、ネット通販を定期的に巡回する手間に悩まされたことがあるはずです。写真機材やコーヒー器具、あるいは特定のスポーツギアなど、欲しいものを追いかける作業は時に重労働になります。
Amazon は 3 月 26 日、そうした手間を省くための新機能「Interests(インタレスト)」を発表しました。生成 AI を活用し、ユーザーが普段使っている自然な言葉でプロンプトを登録しておくだけで、条件に合う新着商品やセール情報を自動で探し出してくれる機能です。
自然言語を検索クエリへ変換する仕組み
従来のキーワード検索とは異なり、Interests では「趣味のエンジニア向け模型キット」や「コーヒー愛好家向けの抽出器具」といった大まかな要望をそのまま入力できます。
もちろん、より細かな条件指定も可能です。例えば「自宅用の壁掛けアートを探している。キャンバス地ではなく黒い金属製の抽象的でモダンな幾何学デザイン。100ドル以下のインダストリアル調」といった長文の要望にも対応します。
裏側では大規模言語モデル(LLM)が働いており、日常的な表現を従来の検索システムが解釈できる属性やクエリに自動変換します。例えば「高級ブランドのトラベル用スキンケア」と入力された場合、LLM は自身の知識を基に「高級ブランド」を該当カテゴリの具体的なブランド群へ展開して照合します。
プロンプトを作成するとシステムが Amazon の在庫を常時スキャンし、条件に合致する新商品や再入荷、値下げ情報が見つかった際にアプリ内で通知してくれます。
提供状況と使い方
現在は米国のモバイルアプリ(iOS/Android)およびモバイルウェブ版を利用する一部のユーザーを対象にテスト提供が始まっています。今後数カ月をかけて米国の全顧客へと順次提供範囲を広げる予定です。
対象ユーザーは、Amazon ショッピングアプリの「Me」タブ内に表示される「Interests」ボタンから利用できます。プロンプトは複数作成可能で、鉛筆アイコンから素材や予算上限などの条件をいつでも手軽に更新できます。
Amazon はこれまでにも対話型アシスタント「Rufus」や AI ショッピングガイド、レビューの要約機能などを導入してきましたが、今回の機能もそうした AI 活用の一環となります。
なぜ重要か
ユーザーにとっての最大のメリットは、欲しいものを探しに行く「能動的な検索」から、AI が見つけて教えてくれる「受動的な購読」へと買い物の体験が変わる点です。特に好みが明確なインテリアや道具を求めている人にとって、条件を一度登録するだけで済む手軽さは大きな魅力と言えます。
業界の視点で見ると、EC における検索のルールそのものが変わりつつあることを示しています。従来のキーワード対策だけでなく、LLM が「上品な」「モダンな」といった抽象概念を解釈する際に、自社商品がその枠組みに含まれるかどうかが露出を左右するようになります。
私たちは、チャットボットを前面に押し出すのではなく、大半の処理をバックグラウンドに回して既存の検索エンジンと組み合わせた Amazon のアプローチは非常に現実的だと考えています。
一方で懸念もあります。LLM が「プレミアムブランド」などの文言を具体的な企業名に置き換える際、学習データに強く反映されていない新興ブランドや小規模メーカーが、検索の手前で排除されてしまう恐れがあります。
情報源 (1)
- aboutamazon.com(新しいタブで開きます)原文aboutamazon.com
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