Amazon、Bedrockに対話型エージェント機能を追加 Claude 2なども導入
Amazonは生成AI基盤「Bedrock」に新機能「Agents for Bedrock」をプレビュー公開した。社内データと連携してAPIを自動実行する対話型エージェントを構築できる。あわせてAnthropicのClaude 2やStability AIのStable Diffusion XL 1.0、CohereのモデルもBedrock上で利用可能になった。

生成AIに文章を書かせる段階は終わり、次の焦点は「社内システムを動かせるか」に移っています。
米Amazon Web Services(AWS)は7月26日、年次イベント「AWS Summit New York」において、フルマネージド型AIサービス「Amazon Bedrock」向けの新機能「Agents for Bedrock」のプレビュー版を発表しました。
業務システムとAPI連携する自律エージェント
Agents for Bedrockは、企業が保有する独自データに基づいて回答を提供するだけでなく、タスクの実行まで担う対話型エージェントを構築できる機能です。
AWSで機械学習担当バイスプレジデントを務めるSwami Sivasubramanian氏によると、例えば顧客プロフィールや返品ポリシーを参照しながら、注文や返品を自動処理するカスタマーサービス用ボットを作成できます。
OpenAIのChatGPTプラグインと同様の思想であり、LlamaIndexなどの新興ツールが目指すエンタープライズデータの統合トレンドに追従する動きです。エージェントはバックエンドで推論プロンプトを自動生成し、複雑なタスクを複数ステップに分解して必要なAPIを呼び出します。このエージェントを動かす基盤モデルには、Amazon独自の「Titan」ファミリーが採用されています。
Claude 2や最新画像モデルも追加
Amazonはエージェント機能の投入と同時に、Bedrockで利用できる他社製モデルも大幅に拡充しました。
米Anthropicの最新テキスト生成モデル「Claude 2」と、米Stability AIの画像生成モデル「Stable Diffusion XL 1.0」が同日より利用可能になりました。
さらに、米Nvidiaが出資するCohereの基盤モデルも2種類追加されました。要約や対話に強みを持つ「Command」と、約100言語の検索や分類に対応する「Cohere Embed」です。
なぜ重要か
企業の開発者にとって、社内APIと大規模言語モデルを安全につなぐ仕組みをゼロから自前構築するのは極めて手間がかかります。AWS上で既存のクラウド資産と直接連携できるエージェント基盤が整えば、実務へのAI導入ハードルは大幅に下がるはずです。
業界の視点では、OpenAIと強固に組む米Microsoftに対し、Amazonは「あらゆる有力モデルが揃う百貨店」としての立ち位置を鮮明にしました。Titanだけでなく、AnthropicやCohereを1つのプラットフォームで使い分けられる選択肢の広さは、ベンダーロックインを嫌う大企業に響く戦略といえます。
ただし、課題は実際の提供スピードです。米Bloombergは5月、Bedrockの発表から6週間が経過しても大半のクラウド顧客がアクセスできない状態だったと報じていました。今回のプレビュー展開を経て、いかに迅速に一般利用へ移行し安定稼働させられるかが、エンタープライズAI市場での成否を分けることになりそうです。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com
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