アリババ、画像をPhotoshop級のRGBAレイヤーに分解する「Qwen-Image-Layered」公開
アリババのQwenチームは画像分解モデル「Qwen-Image-Layered」をオープンソース公開した。プロンプト指定で画像を3〜10枚の独立したRGBAレイヤーに分解でき、レイヤー内の再分解も可能。面倒な切り抜き作業なしに、Photoshopで直接レイヤー編集できるようになる。

Qwen-Image-Layeredは、アリババのQwenチームがオープンソース化した画像分解モデルだ。1枚のフラットな画像を、透明チャンネル付きの独立したRGBAレイヤーへと直接分解できる。
従来の画像生成AIは、1箇所直そうとすると全体が破綻し、Photoshopで地道に切り抜くしか手がなかった。このモデルは要素ごとに物理的なレイヤーとして切り分けることで、生成画像にネイティブな編集性をもたらす。
何ができるのか
プロンプトやパラメータ設定により、画像を3〜10枚のレイヤーに指定して分解できる。大まかな背景と前景の分離から、細かなパーツ単位の切り分けまで柔軟に対応する。
さらに強力なのが再帰的な無限分解だ。分解された1つのレイヤーの中にまだ複数の要素がある場合、そのレイヤーを再度モデルに投入してさらに細かく階層を掘り下げていける。
レイヤー化された画像では、オブジェクトを歪みなくリサイズしたり、自由な位置に移動させたり、不要な要素だけをきれいに消去できる。特定レイヤーだけの色調補正も他の領域に干渉しない。公式デモではQwen-Image-Editと組み合わせ、特定人物の差し替えや看板文字の修正も実演されている。
動かし方とスペック
モデルはApache 2.0ライセンスで完全公開されており、GitHubでコード、Hugging FaceとModelScopeで重みが配布されている。
Diffusersパイプラインに対応し、Qwen2.5-VLをサポートするバージョンのTransformers環境で動作する。CUDA環境やbfloat16精度に対応しており、解像度は640と1024をサポートするが、現バージョンでは640解像度が推奨されている。手軽に試したい人向けに、Hugging Face SpacesやModelScopeでWebデモも稼働中だ。
なぜ重要か
デザイナーやイラストレーター、ECバナー制作者は真っ先に触るべきツールだ。これまで画像生成AIがプロの制作ワークフローに入りにくかった最大の要因は、レイヤーのない1枚絵しか出力できなかった点にある。
単に画質を競うのではなく、透明レイヤーへの分解という制作現場の急所に踏み込んだアプローチは極めて実用的だ。AI生成画像をそのまま実務で使えるデザイン素材に変える大きな一歩と言える。
情報源 (2)
- x.com(新しいタブで開きます)原文x.com
- huggingface.co(新しいタブで開きます)報道huggingface.co