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Ai BuildがAibuild 2.0を発表:自然言語の指示で3Dプリント経路を自動生成

公開 拡散指数 31

Ai Buildはクラウド型3Dプリントソフトの新版「Aibuild 2.0」を発表した。OpenAIの大規模言語モデルを活用した対話型AIアシスタントを搭載し、「層の厚さ2ミリでスライス」といったテキスト指示からツールパスを自動生成できる。産業用造形の段取りを大幅に簡素化する狙いだ。

Ai BuildがAibuild 2.0を発表:自然言語の指示で3Dプリント経路を自動生成
画像:3dprintingindustry.com

産業用大型3Dプリントの現場において、最大のボトルネックはハードウェアではなく、ロボットアームに指示を出すための複雑なパス生成やパラメータ調整でした。

航空宇宙向けの金属部品や建築用コンクリートなどを出力する場合、わずかな設定ミスがツールの衝突や高額な材料の廃棄につながります。

ロンドンを拠点とする3Dプリントソフトウェア開発元のAi Buildは、この課題を生成AIで解決すべく、クラウド型ソフトウェアの最新版「Aibuild 2.0」を発表しました。ロサンゼルスで開催された展示会「RAPID + TCT 2024」で披露されています。

自然言語でツールパスを生成する「Talk to AI」

目玉となる新機能は、組み込み型AIアシスタントの「Talk to AI」です。独自の要件に合わせて3Dプリント用のツールパスを自動生成できる機能として、業界初を謳っています。

基盤にはOpenAIのChatGPTと同じ大規模言語モデル技術を採用しています。オペレーターが「積層ピッチ2ミリでこのパーツをスライスして」といった日常会話のテキストを入力するだけで、システムが指示を解析し、スライスやパス最適化、シミュレーションの手順を自動で構築します。

さらに、プラットフォーム上の全操作が追跡および再利用可能になりました。あらかじめ製造戦略を一度定義しておけば、次回以降はワンクリックで印刷準備済みのツールパスを出力できます。

対応する工法は幅広く、樹脂ペレット押出から金属DED方式、ワイヤーアーク積層造形(WAAM)、コールドスプレー、コンクリートやペースト押出まで、多関節ロボットやガントリー装置をまたいでカバーします。

ロボットアームのデジタルツインと品質管理の自動化

ハードウェア連携も強化されています。大型3DプリンターメーカーのWASPと提携し、同社のロボットアームツール「CAREBRO」をデジタルツインとしてソフトウェア内に組み込みました。これにより、ペレットやセラミックのエクストルーダー制御がスムーズに行えます。

造形中の品質管理には「Sensor Fusion」技術を活用しています。稼働中の各種センサーデータをAIがリアルタイムで解析し、品質異常の予兆があれば自動で警告を発して材料の無駄を防ぎます。

防衛や航空宇宙での利用を見据え、クラウド基盤はISO 27001認証を取得しました。すでにボーイング、フォード、ニコンなどの大手製造業が導入しており、フォードのAMエンジニアであるNurah Al-Haj-Mustafa氏は、専門的な技術力と使いやすさが融合し、誰でも扱えるツールに進化したと評価しています。

なぜ重要か

私たちは、生成AIが単なる文章作成や画像生成にとどまらず、産業用重機の物理的な制御に本格的に踏み込んだ好例だと評価しています。

製造現場にとっての最大の恩恵は、極端な属人化の解消です。大型ロボットによる積層造形は、ロボットの運動学と材料工学を熟知した熟練エンジニアに頼り切っていました。自然言語によるアシストとパス生成のワンクリック化が進めば、経験の浅い現場スタッフでも高度な造形準備をこなせるようになります。

業界全体で見れば、ハードウェアに依存しないクラウドプラットフォームへの移行を加速させる動きといえます。工作機械メーカーが自社囲い込み用の専用スライサーを提供してきたのに対し、各社アームのデジタルツインを統合管理できる仕組みは、製造ラインの標準化を進める契機になります。

一方で課題は精度の担保です。画面上のテキストと異なり、工場の製造ラインにおけるハルシネーション(誤出力)は重大な設備破損事故に直結します。いくら自然言語で指示が出せるといっても、完全な自動運転に任せきることは難しく、センサーフュージョンによる監視や厳密な事前シミュレーションをどこまで徹底できるかが、実導入における成否を分けると考えられます。

情報源 (1)

  1. [1]
    3dprintingindustry.com(新しいタブで開きます)原文3dprintingindustry.com

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