Zhipu AI、0.9Bの軽量OCRモデル「GLM-OCR」をオープンソース公開
Zhipu AIはわずか0.9Bパラメータの軽量マルチモーダルモデル「GLM-OCR」をオープンソース公開した。OmniDocBench V1.5で94.62点を獲得して首位に立ち、複雑な表や数式、手書き文字を高精度にMarkdownやJSONへ変換できる。MITライセンスで提供され、OllamaやvLLMでローカル実行が可能。

Zhipu AIが公開した「GLM-OCR」は、複雑なドキュメントの解析に特化した0.9Bパラメータの超軽量マルチモーダルモデルです。画像やPDFからテキスト、表、数式を高精度に抽出し、整ったMarkdownや構造化JSONとして書き出すことができます。
MITライセンスで完全公開されており、OllamaやvLLM、SGLangなどの推論フレームワークを使って手元の環境へ手軽に導入可能です。
GLM-OCRに何ができるか
従来のOCRが苦手としていたレイアウトの複雑な文書を正確に読み解くのが、GLM-OCRの真骨頂です。コードが密集した技術文書や入れ子状の表、手書きメモ、複雑な数式も高い精度でデジタルデータ化できます。
表の画像を読み込ませた場合、単に文字を羅列するのではなく、セルの結合などを維持したままHTML形式のテーブルとして出力してくれます。
請求書やレシート、各種証明書などの画像から必要な項目を抜き出し、そのままJSONとして出力させることも可能です。入力は画像が最大10MB、PDFは最大50MBかつ100ページまで対応し、日本語や英語、中国語を含む多言語をサポートしています。
スペックと実行環境
モデルの基盤底には独自のCogViTビジュアルエンコーダとGLM-Vアーキテクチャが採用されており、徹底した実環境データでの最適化が施されています。
権威ある文書解析ベンチマーク「OmniDocBench V1.5」において、GLM-OCRは94.62点を獲得して総合トップに立ちました。百度のPaddle-OCR-VLなどの専用モデルを上回り、テキスト、数式、表、情報抽出の各指標でGemini-3-Proに迫る精度を示しています。
処理速度も優れており、同一条件下のベンチマークではPDF入力時に1秒あたり1.86ページ、画像入力時に1秒あたり0.67枚の処理スループットを記録しました。APIを利用する場合の利用料金も、入力・出力ともに100万トークンあたり0.03ドルと極めて安価です。
ローカル環境ではvLLMやOllamaですぐに立ち上げられるため、高価なクラスタを用意することなく低遅延な推論基盤を構築できます。
なぜ重要か
社内RAGシステムを組んでいるエンジニアや、請求書や帳票の自動処理を行いたい現場にとって、今すぐ試す価値があるモデルです。これまで高精度な文書構造の解析には高額な商用フロンティアモデルを使うか、複数の専用OCRを組み合わせる必要がありましたが、GLM-OCRはわずか0.9Bのサイズでそれらを代替できる実力を備えています。MITライセンスによる自由な商用利用も含め、ローカル環境でのドキュメント解析の標準ツールになりそうです。
情報源 (2)
- z.ai(新しいタブで開きます)原文z.ai
- docs.z.ai(新しいタブで開きます)報道docs.z.ai