本文へスキップ
IFAI

AIツール

YouTube Premium、AIスキップ機能「Jump ahead」のテストを拡大

公開 拡散指数 33

YouTubeは視聴データとAIで見どころへ直接ジャンプできる「Jump ahead」のテスト枠を拡大した。ダブルタップで早送りすると専用ボタンが現れ、退屈な区間を一気にスキップできる。現在は米国のAndroid版Premium会員かつ高再生数の英語動画に限定されている。

YouTubeの長い動画を見ていると、長すぎるオープニングや途中のPR告知を飛ばすために、画面の右端を何度もダブルタップして早送りした経験は誰にでもあるはずです。

YouTubeがその手間をAIで省こうとしています。9to5Googleが5月5日に報じたところによると、YouTubeは実験的新機能「Jump ahead(先送り)」のテスト対象を、YouTube Premium会員向けに拡大しました。

この機能は3月にごく一部のアカウントを対象に自動適用される形でテストが始まっていましたが、現在は設定内の実験的機能を試すメニューから手動で有効化できるようになっています。

ダブルタップの後に現れる小さなボタン

使い方はいたって自然です。

普段通りに画面をダブルタップして早送りすると、右下にカプセル型の「Jump ahead」ボタンが数秒間だけ表示されます。通常の10秒スキップだけで十分なら、そのまま放っておけばボタンはすぐに消えます。

そのボタンをタップすると、よくスキップされるセクションをスキップしている旨のオーバーレイが表示され、多くの視聴者が通常スキップしてたどり着くポイントまで一気に飛ばしてくれます。

YouTubeの説明によれば、視聴データとAIを組み合わせて、動画内の「次の最適な視聴ポイント」を特定しているとのことです。

ただ、ユーザーコミュニティからは冷静な声も上がっています。シークバーの上にすでにある「最も再生されている部分」のデータを流用しているだけで、そこまで高度なAI処理ではないのではないかという指摘です。

また、現在は利用条件がかなり絞られています。米国内のAndroid版YouTubeアプリで、かつ英語の動画のみが対象です。すべての動画で出るわけではなく、再生回数が多い動画が主なトリガーになっているようです。テスト期間は6月1日までと案内されていますが、延長される可能性もあります。

なぜ重要か

視聴者目線で見れば、長尺動画の要点だけを拾い読みできる便利な機能であり、有料のPremiumに入る実利的な理由がひとつ増えたと言えます。早送りを連打して肝心の場面を行き過ぎてしまうストレスから解放される価値は低くありません。

しかし私たちは、この機能がクリエイターのビジネスモデルと真正面から衝突するリスクをはらんでいると考えています。

多くのYouTuberは、動画内に組み込む企業タイアップやスポンサー枠で収益を立てています。プラットフォーム公式が「スキップされやすい部分」を学習し、ボタンひとつで飛ばす機能を、有料会員向けの特典として提供するのは、クリエイターのスポンサー収入を削りかねない動きです。

YouTube側の狙いとしては、視聴維持率などの内部データを「AIによるスマート機能」として見せ直し、値上げが続くPremiumの解約を防ぐ意図が見て取れます。

機能としての着眼点は非常にスマートですが、スポンサーの露出が激減すればクリエイターや広告主からの反発は避けられません。今後一般提供に進む場合、動画制作者への配慮がどう組み込まれるかが焦点になりそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    9to5google.com(新しいタブで開きます)原文9to5google.com

毎日のAIピックアップ