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業界動向

米政府、月之暗面を非難:K3開発でAnthropicモデルを「無断蒸留」と主張

公開 拡散指数 65

米政府高官は中国の月之暗面が最新モデル「K3」の開発でAnthropicの「Fable」を秘密裏に蒸留し、タイでNvidiaのGB300チップを使用したと告発した。米財務省は制裁や輸出制限リスト追加を検討しているが、中国側は事実無根と反論している。

米政府、月之暗面を非難:K3開発でAnthropicモデルを「無断蒸留」と主張
画像:yahoo.com

中国製オープンモデルが米国の最先端AIに急速に追いつく中、米政府が強い警戒感を示しています。

ホワイトハウスの科学技術政策担当トップであるMichael Kratsios氏は、中国のAIスタートアップMoonshotが、米Anthropicの最先端モデル「Fable」を秘密裏に蒸留し、最新モデル「Kimi K3」の開発に悪用したとXで告発しました。

さらにKratsios氏は、Moonshotが輸出規制対象であるNvidiaの高性能チップ「GB300」を搭載したサーバーを入手し、タイ国内のデータセンター経由でモデル訓練に利用していたとも指摘しました。

米財務長官のScott Bessent氏も同日、オープンソースは米国の知財を奪う口実にはならないと強調し、Moonshotに対する制裁やエンティティ・リストへの追加を検討していると表明しました。

蒸留疑惑と浮上するタイムラインの矛盾

蒸留とは、大規模モデルの出力データを使って別のモデルを学習させる手法で、AI業界では広く使われる最適化技術です。しかし米政府はこれを、組織的な知財の窃盗行為と位置づけています。

AnthropicのSarah Heck氏も、モデル盗用が米国の安全保障に深刻な脅威をもたらすと非難しました。同社は2月にも、Moonshotを含む中国3社が約2万4000件の架空アカウントを使い、1600万回以上の不正アクセスを行ったと主張していました。

一方で中国大使館や外交部は、事実無根の中傷であり技術の政治利用だと反論しています。

技術専門家の間からも、今回の告発には疑問の声が上がっています。AnthropicのFableが一般公開されたのは7月1日であり、わずか数週間で2.8兆パラメータもの巨大モデルを蒸留中心で完成させるのは日程的に極めて困難だからです。

なぜ重要か

巨額の資金を投じて作られた米国のクローズドモデルに対し、安価なオープンウェイトモデルが急速に肉薄している現実が、米政府の強い焦りを生んでいると私たちは見ています。

開発者や企業にとって、Kimi K3のようなオープンモデルはコスト削減の観点から魅力的です。しかし米財務省が制裁に踏み切れば、海外企業がこれらを採用するコンプライアンス上のリスクは一気に跳ね上がります。

業界全体にとっても、OpenAI幹部などが中国製オープンモデルの利用制限を訴え始めており、対立の主戦場が半導体規制からモデルの配布そのものへと拡大しつつあります。

知財保護を理由にした排除は米国の優位を守る狙いがあるように見えますが、タイなどを経由する迂回調達を含め、グローバルな開発環境を封じ込めるのは容易ではありません。強硬策を進めすぎれば、オープンなAI研究コミュニティ全体の分断を招く懸念があります。

情報源 (3)

  1. [1]
    yahoo.com(新しいタブで開きます)原文yahoo.com
  2. [2]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com
  3. [3]
    theverge.com(新しいタブで開きます)報道theverge.com

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