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研究

間取り生成をトークン予測に変える:新マークアップ言語「FML」が発表

公開 拡散指数 36

住宅のベクトル平面図生成を言語モデルと同様の次トークン予測タスクとして扱う新研究が発表された。HTMLのように部屋や壁、ドアの構造を記述する専用言語「FML」を定義し、Transformerで多様な間取りを出力する。現在は論文のみの発表で、コードやデモは未公開となっている。

画像:mapooon.github.io

AIに建物の間取りを描かせようとすると、これまでは画像生成モデルが曖昧なピクセルを出力し、壁の途中にドアがついたりCADに読み込めなかったりするのが常でした。

塩原楓氏と山崎俊彦氏らによる研究「Unified Vector Floorplan Generation via Markup Representation」が発表されました。本論文はコンピュータビジョンのトップカンファレンスであるCVPR 2026に採択されています。

この研究のアプローチは明快です。間取りを画像として描かせるのではなく、Webサイトのようにコードとして記述させることにしました。

住宅のための「HTML」を作る

研究チームが開発したのは、Floorplan Markup Language(FML)という専用のマークアップ言語です。HTMLがWebページのレイアウトをタグで記述するのと同じように、FMLは部屋の種類、壁の位置、ドアの配置などを構造化されたタグの並びとして表現します。

間取りをタグ列に変換してしまえば、あとは大規模言語モデルと同じ土俵です。間取り生成という幾何学的な難問が、使い慣れた「次トークン予測」タスクへと置き換わります。

研究チームはこのFMLを扱うTransformerモデル「FMLM」を構築しました。部屋数やドアの数が可変であっても破綻せず、ベクター形式としてそのまま扱える高精度な間取りデータをトークン単位で生成していきます。

単一モデルで多様な設計条件に対応

従来の自動間取り生成には大きな制約がありました。組み合わせ最適化による古い手法は実用的なレイアウトを出せるものの柔軟性に欠け、近年の生成AIモデルは敷地境界線からの生成、部屋の隣接グラフからの生成など、入力条件ごとに別々のモデルを用意する必要がありました。

FMLは入力条件も出力レイアウトも同一の構文ルールで表現できるため、1つのモデルですべてのタスクを横断できます。公開データセット「RPLAN」を用いた実験では、各タスク専用に作られた従来モデルを単一のFMLMが上回る精度を記録しました。

ただし、現時点で公開されているのは論文とプロジェクトページのみで、GitHubのコードやオンラインデモは提供されていません。

なぜ重要か

建築設計者やリノベーション関係者にとって、ベクター形式で構造化されたデータが直接手に入る価値は絶大です。ピクセル画像の間取り図は人間がCADで引き直す必要がありますが、マークアップとして出力されるなら設計ソフトへの自動取り込みに直結します。

業界全体にとっても、複雑な空間設計を「言語化」してTransformerに解かせるアプローチは非常に合理的です。CAD専用の特殊な幾何アルゴリズムをゼロから組む代わりに、成熟した言語モデルの技術基盤をそのまま応用できるからです。

単一の平屋や一般的な住宅プランではタグ表現がうまく機能する一方で、段差のあるスキップフロアや複雑な商業施設など立体的な空間にどこまで対応できるかは今後の課題といえます。それでも、将来のCAD向け生成AIの標準フォーマットになり得る筋の良い試みだと評価できます。

情報源 (2)

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    mapooon.github.io(新しいタブで開きます)報道mapooon.github.io

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