韓国の大学生2人が資金ゼロで音声AI「Dia」を公開 ElevenLabsに匹敵
韓国のスタートアップNari Labsはオープンソースの音声合成モデル「Dia」を公開した。AI開発経験が浅い学部生2人が外部資金ゼロで開発した16億パラメータのモデルで、感情の抑揚や複数話者、笑い声や咳といった非言語音まで再現可能。実測テストでElevenLabsを上回る表現力を示し注目を集めている。

Diaは、韓国のスタートアップNari Labsが公開したパラメータ数16億(1.6B)のオープンソース音声合成モデルだ。商用APIに依存することなく、極めて自然で表情豊かな対話音声を生成できる。
ElevenLabsの高精度な音声や、GoogleのNotebookLMが生成する自然なポッドキャスト風会話に驚いた経験があるなら、Diaはその実用的な代替肢になる。
何ができるのか
Dia最大の強みは、感情の細やかなニュアンスと非言語音の再現力にある。
従来の音声合成モデルは、原稿の中にある笑い声やため息の指示をそのまま単語として読み上げたり、不自然なノイズにしてしまうことが多かった。Diaは複数話者タグに対応しており、1つの音声ストリーム内で自然な掛け合いをこなす。
さらに、文脈に応じた感情のトーン調整に加え、笑い声、咳払い、叫び声といった非言語表現を驚くほど自然に挿入できる。
Nari Labsが実施した比較テストによると、発話のタイミングや間、表現力、非言語スクリプトの処理において、商用大手のElevenLabs StudioやオープンソースのSesame CSM-1Bを上回る評価を記録した。
どうやって作られたのか
驚くべきは、開発者がAI研究の専門経歴をほとんど持たない2名の学部生であり、外部からの資金調達もゼロだったという点だ。
発想の原点はGoogleのNotebookLMだった。あのリアルな対話音声をオープンソースで再現することを目指したという。
莫大な計算資源を賄う資金はなかったが、GoogleのTPU Research Cloudプログラムに申請して計算リソースを確保し、1.6B規模のモデルを完成させた。
ファウンダーのToby Kim氏によると、モデル公開は第一歩であり、今後はDiaをベースにしたソーシャルコンテンツ制作・リミックス向けの一般ユーザー向けアプリを開発する予定だという。
なぜ重要か
インディー開発者やコンテンツ制作者にとって、Diaは今すぐチェックする価値がある。これまで極めて表現力の高い音声対話を作るには高価なElevenLabsの課金がほぼ必須だったが、1.6Bという軽量なオープンモデルでも十分対抗できることが示された。
何より、資金力のない学生が公開支援プログラムを活用し、巨大な資本を持つユニコーン企業の看板機能に匹敵するものを作り上げたという事実が大きい。AI開発の民主化によって、個人のクリエイターが大企業の研究室と対等に渡り合える時代に入ったことを裏付けている。
情報源 (1)
- @_doyeob_(新しいタブで開きます)原文x.com