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ミュンヘン工科大が海底ゴミ回収AIロボット発表、最大250kgの廃品を引き揚げ

公開 拡散指数 47

ミュンヘン工科大学の研究チームが、海底ゴミを回収する自律潜水AIロボットを公開した。超音波とカメラでゴミを検知して3Dモデル化し、力加減を制御できる4本指ハンドで最大250kgの物体を持ち上げる。フランスのマルセイユ港でのテストで実証された。

画像:youtube.com

海底のゴミ拾いは、陸上よりもはるかに過酷な作業です。視界が極めて悪い濁った水の中には、割れたガラス瓶から港に投げ捨てられた電動キックボードまで、雑多な廃棄物が沈んでいます。これらをダイバーが手作業で引き上げるのは、危険なうえに膨大なコストがかかります。

ミュンヘン工科大学(TUM)のエンジニアチームが、この課題に挑むAI水下ロボットシステムを公開しました。EUの「SEACLEAR」プロジェクトの一環として開発されたもので、フランスのマルセイユ港で実施された実証実験では、海底から最大250キログラムもの大型廃棄物を回収することに成功しました。

4本の指でつかみ、ガラスも割らない力加減

主役となる潜水ロボットは重量120キログラムで、8基の小型タービンで駆動します。機体は浮力材で覆われているため、タービンを止めても海中で姿勢を保ったまま静止でき、目的のゴミへ極めて正確に近づくことができます。

特徴的なのが巨大な4本指のロボットハンドです。最大4000ニュートンの握力を発揮して重量物を引き上げる一方で、圧力センサーによって力の入れ具合を細かくコントロールします。これにより、プラスチック容器を潰したりガラス瓶を粉砕したりすることなく、安全に掴み上げることが可能です。

水中のゴミ認識も難関でした。海中画像の学習データがほとんどない中、研究チームは7000枚以上の画像を独自にラベリングしました。超音波ソナーとカメラを併用し、濁った海中でもAIが捉えた映像を3次元モデルに変換して、どこを掴めば安定するかを割り出します。

役割分担された無人ロボット艦隊

この作業は単独で行うわけではありません。水上を航行する無人サービス船を中心とした連携システムになっています。

まずサービス船が超音波で海底の概要マップを作成し、続いて全長50センチの小型探査ロボットが海底を素早くスキャンしてゴミを特定します。位置が特定されると大型潜水ロボットが潜水して回収し、ゴミ箱の役割を果たす無人ゴムボートに積み込みます。

今回の実験では、潜水ロボットは母船とケーブルで繋がれた有線状態で運用されました。内蔵バッテリーが2時間しか持たないため、ケーブルを通じて電力とAI処理のデータ通信を補助し、重い物体を引き上げる際のウインチとしても機能させています。

なぜ重要か

TUMのシュテファン・ソスノフスキー博士によれば、水深16メートルを超えるとダイバーを雇う費用や安全リスクが跳ね上がるため、自律型ロボットによるゴミ回収が経済的に採算ラインに乗るようになります。港湾の維持管理や環境保護が、単なるコストではなく現実的な事業として成り立つ可能性を示しています。

このシステムが優れているのは、1台ですべてをこなそうとせず、探査役と回収役、そして水上の電源基地に役割を分けた点だと私たちは考えています。海中における通信の遅さやバッテリー容量の限界という技術的な壁を、現実的なチーム編成でうまく回避しています。

課題は依然としてケーブルへの依存です。有線である以上、投棄された漁網や入り組んだ障害物が多い場所では絡まるリスクがつきまといます。真の完全自律化にはまだ壁がありますが、少なくとも港湾や定期航路の底さらい作業においては、人間の危険な潜水作業を代替する有力な選択肢になりそうです。

情報源 (2)

  1. [1]
    azorobotics.com(新しいタブで開きます)原文azorobotics.com
  2. [2]

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