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トランプ氏が共有したガザ再開発のAI動画に批判殺到、支持者からも苦言

公開 拡散指数 35

トランプ氏がTruth Socialで生成AIによるガザ再開発の構想動画を共有し、物議を醸している。映像には高級リゾート化した街、半裸のネタニヤフ首相、巨大な自身の黄金像などが登場し、熱心な支持者からも「非常に悪趣味だ」と強い反発の声が上がっている。

トランプ氏が共有したガザ再開発のAI動画に批判殺到、支持者からも苦言
画像:theguardian.com

約5万人の死者を出した人道危機の地を、生成AIでドバイ風の豪華リゾートに仕立て上げ、上半身裸の同盟国首脳を登場させたらどうなるか。その答えは、熱烈な支持層からの激しい反発でした。

ドナルド・トランプ氏は自身のSNS「Truth Social」に、AIが生成したガザの未来像とされる動画を投稿しました。添えられた言葉は「Gaza 2025 … what’s next?」という短い一言だけでした。

タワーマンション、上半身裸のネタニヤフ、降るドル札

動画に描かれたのは、戦争で荒廃したガザ地区がドバイのような超高級リゾートに変貌した姿です。摩天楼が立ち並び、豪華クルーザーが海を走り、砂浜で遊ぶ子どもたちの上に空からドル紙幣が降り注ぎます。

内容は異様なディテールに満ちています。上半身裸のイスラエル首相ネタニヤフ氏がトランプ氏とカクテルグラスを交わし、髭を生やしたベリーダンサーが砂浜で腰を振ります。テスラ車がピカピカの街路を走り抜け、イーロン・マスク氏が平焼きパンを食べたり、降ってくる札束の中で踊ったりする場面も登場します。

トランプ氏はまるで独裁者のように神格化されて描かれています。少年はトランプ氏の黄金の頭部風船を持ち、広場には巨大な黄金のトランプ像がそびえ立ちます。BGMには「トンネルはもうない、恐怖もない、トランプ・ガザがついにやってきた」という陽気なAIソングが流れていました。

これはトランプ氏が以前語った「中東のリビエラ」開発構想を映像化したものです。同構想はガザの住民約200万人を「一掃」して米国が保有するという内容で、民族浄化の青写真だと強く批判されてきました。なお動画自体の制作元は不明で、以前からネット上に出回っていたものをトランプ氏が無言で転載した形です。

熱烈な支持者やキリスト教保守層からも「悪趣味」と批判殺到

普段はトランプ氏への称賛で埋め尽くされるTruth Socialのコメント欄ですが、今回は様相が一変しました。

熱心なファンたちから「大統領を応援しているが、この動画はあまりに悪趣味だ」「見ていられない、ひどすぎる」といった失望の声が相次ぎました。

特に拒絶反応を示したのが、支持基盤であるキリスト教保守層です。街にそびえる黄金のトランプ像や、ナイトクラブでベリーダンサーと過ごす描写が、明確な宗教的タブーに触れました。

「栄光と名誉を受けるにふさわしいのは主だけだ」「この像は反キリストの象徴であり、神の前に謙虚になってほしい」といった投稿が目立ち、偶像崇拝への戒めを口にする信奉者が続出しました。

現在もガザでは深刻な被害が続き、国際刑事裁判所がネタニヤフ氏らに逮捕状を出すなど国際的な緊張が続いています。エジプトやサウジアラビアなど周辺国も明確に拒絶している構想を、無邪気なCGアニメーションとして消費した姿勢に批判が集まっています。

なぜ重要か

今回の騒動は、生成AI動画が政治的プロパガンダの実験場としてどう悪用され、どこで躓くかを如実に示しています。

指導者層にとって、過激な構想をAI動画という「冗談半分」のパッケージで発信することは、コストもリスクも低く見えます。世論の反発があれば「ネットの動画をシェアしただけ」と言い逃れができ、同時に極端な政策への耐性を試すことができるからです。

しかし、私たちはこのやり方が完全な悪手だったと考えます。AIで現実の悲劇を軽薄なファンタジーに書き換える試みは、対立陣営だけでなく、自らの岩盤支持層が持つ道徳観や宗教的規範まで踏みにじってしまいました。

動画生成ツールの進化により、誰もが思い描いた妄想を映像化できるようになりました。しかし、技術がいかに進化しても、現実の血と歴史の重みを消し去ることはできません。深刻な人道的現実をAIのオモチャにした瞬間、待っているのはテクノロジーへの失望と支持の離反だけです。

情報源 (1)

  1. [1]
    theguardian.com(新しいタブで開きます)原文theguardian.com

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