Tafiがテキストからの3Dキャラクター生成エンジンを開発、Omniverseへ直接出力
3D制作プラットフォームのTafiは、テキストから3Dキャラクターを生成するエンジンの開発を発表した。自社のGenesisデータセットを基に訓練され、UnrealやUnity、Blender、NVIDIA Omniverseへネイティブ形式で書き出せる。学習データを提供したアーティストへの収益還元枠組みも整える。
3Dキャラクターの制作は、どれだけ経験のあるクリエイターにとっても骨の折れる作業です。顔のトポロジー調整からボーン入れ、スキニングまで、基本モデルを作るだけで数日消えることも珍しくありません。
Daz 3Dの親会社であるTafiは、テキストプロンプトから直接3Dキャラクターを生成する専用エンジンの開発を発表しました。
プロンプトを入力するだけで、ゲーム開発や映像制作のパイプラインですぐに使える高品質な3Dアセットを出力することを目指しています。
数百億件の構造化データと主要ツールへの直接出力
一般的な画像生成AIとは異なり、3Dキャラクターには骨組みやテクスチャの正しい構造が欠かせません。
Tafiの強みは、同社が20年以上にわたって展開してきたGenesisキャラクタープラットフォームにあります。
同社はこの独自資産を活用し、それぞれに何百何千もの既知のラベルが付与された数百億パターンものキャラクターバリエーションを生成しました。この整理されたデータセットを用いて基底モデルを効率的に訓練しています。
生成されたキャラクターは、Unreal Engine、Unity、Blender、Autodesk 3ds Max、Maya、Cinema 4Dといった主要ソフトウェアへネイティブ形式でエクスポートできます。
さらにNVIDIAとの連携も発表されており、Universal Scene Description(OpenUSD)を通じてNVIDIA Omniverseへの接続もサポートされる予定です。
クリエイターへ還元するオプトイン方式
生成AIに対してクリエイターからの反発が根強い中、Tafiは権利面で独自のアプローチをとっています。
Tafiはこれまでの20年間で、収益分配モデルを通じてアーティストコミュニティへ累計2億ドル以上を支払ってきた実績があります。
今回のエンジンでも、自身のデータを学習に提供することを承諾(オプトイン)したアーティストに対し、帰属表示と収益化を記録・分配する仕組みを導入しました。
Daz 3Dで活動するメルボルン在住の3DアーティストMada De Leeuw氏も、アーティストを保護するこの姿勢をコミュニティとして支持していると述べています。
現在、Tafiはベータプログラムの参加者や企業パートナーの募集を進めています。
なぜ重要か
私たちが注目すべきだと考えるのは、Tafiが「既存の制作パイプラインで本当に使えるか」という課題に正面から答えている点です。
現在普及しつつあるテキスト生成3Dの多くは、外見は整っていてもメッシュ構造が崩れており、アニメーションをつける前のリトポロジーやボーン入れに結局膨大な手作業が必要になります。Tafiは実績あるGenesis規格をベースにしているため、UnrealやUnityですぐに動かせる資産が得られる可能性が高く、インディー開発者や中小規模の映像スタジオにとって大きな武器になるはずです。
また、著作権とクリエイター還元の設計も極めて現実的です。無断学習に対する法的な懸念が高まる中、オプトイン方式と収益分配を最初から組み込んだ姿勢は、商業利用を考えるエンタープライズ顧客にとって採用のハードルを大きく下げる要因になります。
懸念点としては、既存のGenesis規格に依存しているがゆえに、生成されるキャラクターの顔立ちや体型が似通ってしまうリスクが考えられます。独自の尖ったアートスタイルにどこまで柔軟に対応できるかが、今後の実用性を左右しそうです。
情報源 (1)
- prnewswire.com(新しいタブで開きます)原文prnewswire.com