本文へスキップ
IFAI

オープンソース

Sentient、オープンソースAI検索「ODS」公開 Perplexityに対抗

公開 拡散指数 34

Sentient Foundation の研究チームがオープンソースのAI検索フレームワーク「Open Deep Search(ODS)」を公開した。Perplexity や ChatGPT Search に対抗する設計で、検索ツールと推論エージェントを組み合わせる。DeepSeek-R1 と連携させたテストでは Perplexity などを上回る精度を記録した。

Sentient、オープンソースAI検索「ODS」公開 Perplexityに対抗
画像:venturebeat.com

Open Deep Search(ODS)は、オープンソースの大規模言語モデル(LLM)を使って、Perplexity や ChatGPT Search に匹敵するAI検索システムを自前で構築できるオープンソースフレームワークだ。

これまで高度なAI検索はプロプライエタリな商用サービスの独壇場で、外部の開発者が用途に合わせて自由にカスタマイズするのは困難だった。Sentient Foundation が公開した ODS は、プラグアンドプレイで利用できる検索・推論インフラを提供し、オープンソースでも品質と柔軟性で商用製品に対抗できることを目指している。

システムの仕組み

ODS は主に2つのコアコンポーネントで構成されている。検索を担当する「Open Search Tool」と、推論と実行を担う「Open Reasoning Agent」だ。

Open Search Tool は単にユーザーの質問をそのまま検索するのではない。まず質問を複数の異なる表現に言い換えて検索カバレッジを広げ、検索エンジンから取得した上位結果や元ページの内容を分割(チャンキング)した上でリランキングを行い、最も関連性の高い情報だけを抽出する。さらに Wikipedia や arXiv、PubMed といった信頼性の高いソースには固有の処理を適用し、矛盾する情報がある場合は信頼できる情報源を優先する仕組みを備えている。

推論を担うエージェントには、用途に合わせて2つのバージョンが用意されている。

ODS-v1 は、ReAct フレームワークと思考の連鎖(CoT)を組み合わせた構成だ。思考と検索アクションを交互に繰り返し、もしエージェントが回答に迷った場合は、判定用モデルが介入して複数の応答から最も確からしいものを選ぶ「自己無撞着性(Self-Consistency)」モードに切り替える。

ODS-v2 はさらに踏み込み、Hugging Face の SmolAgents ライブラリを用いた CodeAct と Chain-of-Code を採用している。エージェントがコードを生成して実行しながら計画を立てるため、複数の検索ステップが必要な複雑なタスクも安定して処理できる。

性能テストの結果

ODS はオープンな DeepSeek-R1 のほか、GPT-4o や Claude などの商用モデルとも組み合わせられる柔軟性を持つ。

研究チームが FRAMES および SimpleQA ベンチマークで検証したところ、DeepSeek-R1 と ODS(v1 および v2)を組み合わせた構成は、Perplexity の主力プロダクトを上回る精度を記録した。

特に複数の情報を照合する難関ベンチマーク FRAMES においては、ODS-v2 と DeepSeek-R1 の組み合わせが OpenAI の「GPT-4o Search Preview」を上回り、SimpleQA でもほぼ同等の水準に達した。

また、エージェントが無駄な検索を行わない効率性も確認されている。単純な質問には最小限の検索で済ませ、複雑な質問に対してのみ複数回の検索を走らせるよう自律的にリソースを最適化している。

なぜ重要か

社内データや機密情報を商用の閉じたSaaSに渡さずに、高精度なリサーチAIを自前で運用したい企業や開発者にとって、ODS は極めて実用的な選択肢になる。

従来のオープンソースにおける検索は素朴な RAG パイプラインにとどまりがちだったが、ODS は Perplexity のような高度なリサーチ基盤がオープンな構成でも実現できることを示した。ただし、実際の回答品質は組み合わせるベースモデルと背後で利用する検索APIの性能に依存するため、自前の運用にはそれなりのインフラ整備と調整が必要になる点には注意したい。

情報源 (1)

  1. [1]
    venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com

毎日のAIピックアップ