Runwayが新動画モデル「Aleph」発表:被写体の増減やカメラアングル変更に対応
Runwayはインコンテキスト動画モデル「Runway Aleph」を発表しました。既存の動画に対してオブジェクトの追加や削除、カメラアングルの変更、照明やスタイルの調整など多彩な編集を行えます。有料プラン契約者向けに提供が始まっています。

Runwayは既存の動画を入力してテキスト指示で自由に編集・変換できる新しいAI動画モデル「Runway Aleph」を発表しました。
これまでの動画生成AIといえば、プロンプトから数秒の映像を一から作り出すアプローチが主流でした。しかし今回のAlephは「インコンテクスト動画モデル」と位置づけられており、元の映像の文脈を理解したうえで、被写体やカメラアングル、環境などを柔軟に改変できる点が特徴です。
カメラ位置の変更から天候変換まで
Alephの際立った機能のひとつが、シーンの別アングル生成です。1本の動画をもとに、右側からの極端なクローズアップや、見上げるようなローアングル、ステージ全体のワイドショットなど、撮影時には存在しなかった画角を新たに作り出すことができます。
また、環境や時間帯の劇的な変更にも対応しています。晴れた朝の公園を撮影した動画に対して、雨や吹雪、砂嵐を加えたり、深夜のシーンへ差し替えたりといった処理が、元の被写体の動きを保ったまま行えます。
さらに、不要な建物の消去や反射の除去、人物の外見や衣装の変更、動画の次のフレームを予測して延長する機能も備えています。ドローンの飛行軌道のような特定のカメラワークを抽出し、別のシーンに適用することも可能だといいます。
提供状況について、Runwayは有料ユーザー向けに順次提供を開始し、まずはエンタープライズやクリエイティブ顧客向けに展開していくとしています。対応する動画の長さや解像度、APIの料金体系といった技術的な詳細は、現時点では明かされていません。
なぜ重要か
AI動画制作における最大の壁だった「コントロールの難しさ」に対し、実用的な解を提示した点が注目されます。
これまで映像の現場では、AIで生成したカットが少し気に入らないだけで、最初からガチャのように再生成を繰り返すしかありませんでした。Alephのように「すでに撮った映像」をベースにアングルを切り替えたり天候を変えたりできるなら、撮り直しやレタッチにかかる莫大なコストと時間を直接削ることができます。
ディズニーやNetflix、Amazonといった制作スタジオをすでに顧客に抱えるRunwayにとって、派手な自動生成よりもこうした精密なポストプロダクション機能の強化こそが、プロ向けツールとしての生命線になります。既存の映像ワークフローにどれだけ滑らかに組み込めるかが、今後の普及のカギを握りそうです。
情報源 (2)
- runwayml.com(新しいタブで開きます)原文runwayml.com
- gadgets360.com(新しいタブで開きます)報道gadgets360.com