Rokidの新型AIメガネ、予約開始72時間で100万ドル突破
ZDNET報道によると、RokidがKickstarterで開始した新型AIグラス「Rokid Glasses」の先行予約が72時間で100万ドルを突破しました。49gの軽量ボディにHUDディスプレイやChatGPT連携、89言語翻訳を内蔵しています。画面表示のないMeta Ray-Banの弱点を突いた製品として注目を集めています。

Metaのスマートグラスが市場を席巻するなか、思わぬ伏兵が先行予約で大きな注目を集めています。
8月26日、ARグラスを手がけるRokidが新型AIスマートグラス「Rokid Glasses」のKickstarterキャンペーンを開始しました。当初の目標額は10月10日までに2万ドルという控えめなものでしたが、蓋を開けてみれば開始から72時間足らずで100万ドルを突破しました。
Meta Ray-Banが切り開いたスマートグラス市場で、ユーザーが何を待ち望んでいたのかを如実に示す結果となりました。
49gのフレームにHUDを搭載
大ヒット中のMeta Ray-Banは完成度が高いものの、基本的にはスピーカーとカメラのデバイスであり、視覚情報を表示する画面はありません。
これに対しRokid Glasses最大の武器は、わずか49gというMeta Ray-Banの代表モデルと同等の重量を維持しながら、HUD(ヘッドアップディスプレイ)を内蔵した点です。
機能面でもMetaの弱点を丹念に突いています。翻訳対応言語はMetaの4言語に対して89言語に拡大され、カメラは縦向きだけでなく横向きの撮影にも対応します。バッテリー容量もMetaの154mAhを上回る210mAhを確保しました。
AIエンジンにはMeta独自モデルではなくネイティブのChatGPTを採用し、音声メモ機能やマグネット式の着脱レンズも備えています。グローバル版ではターンバイターンの道案内ナビ、中国版ではワイヤレス決済機能が搭載される予定で、10月に量産を開始し11月に出荷を見込んでいます。
大手の隙間を突くポジショニング
Rokidは2014年創業の老舗AR企業であり、今回のKickstarterは実質的な海外向けマーケティング施策です。米国GMのLiang Guan氏によると、すでにパートナー企業や小売を含めて世界中で30万台以上の予約注文を獲得しているといいます。
多くのスマートグラスを試してきたCNETのScott Stein氏も、サイズ感と価格設定に驚きを示し、他社の先手を打ったと評価しています。
Metaは9月17日のMeta Connectで、小型カラー画面とジェスチャー用バンドを備えた800ドルの上位モデル「Hypernova」や、ディスプレイ非搭載の後継モデルを発表するとみられています。定価599ドル(早期割引で479ドル)のRokid Glassesは、ちょうどその中間に位置する絶妙な立ち位置を確保しました。
なぜ重要か
Rokidのアプローチは非常に合理的だと考えられます。重たいARヘッドセットを無理に作らず、普通のメガネに近い装着感を保ったまま、必要最小限の文字や案内を表示する画面を押し込みました。
通知や翻訳、ナビを手元ではなく視界の片隅で確認したいギーク層にとって、49gという軽さで実用的なHUDを備えた選択肢は現在ほぼ唯一無二です。AIアシスタントに実績のあるChatGPTを選んだのも実用面で安心感があります。
業界にとっても、画面のない音声メガネと重いXR端末という二極化の間に、明確な需要が存在することを証明した意義は大きいです。Metaや今後参入するSamsungなどの製品設計にも影響を与えるはずです。
一方で課題も残ります。通常価格の599ドルは決して安くなく、Ray-Banのような強力なブランド力や眼鏡店での流通ネットワークを持っていません。初期のテックファンを取り込んだ後、一般の消費者にどう届けるかが今後の勝負所になりそうです。
情報源 (1)
- zdnet.com(新しいタブで開きます)原文zdnet.com