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研究

3Dモデルの骨組みを自動推定する「RigMo」登場:人や動物から扇風機まで手作業なしでアニメーション化

公開 拡散指数 36

3Dメッシュの連続データから骨格とモーションを自動推論するフレームワーク「RigMo」の論文が公開された。人手によるボーン設定なしで、人間だけでなく動物や扇風機などの物体も破綻なくセットアップできる。現在論文が公開されており、コードとデータも順次公開される予定だ。

3Dモデルの骨組みを自動推定する「RigMo」登場:人や動物から扇風機まで手作業なしでアニメーション化
画像:arxiv.org

3Dモデルに骨組みを入れる「リギング」と、関節の動きに合わせて表面が追従する度合いを調整する「スキニング」は、CG制作において最も手間がかかる工程の一つです。ウェイトの設定を少しでも誤ると、モデルが動いた瞬間に体がねじれたり不自然に引き伸ばされたりします。

研究チームは論文「RigMo: Unifying Rig and Motion Learning for Generative Animation」を公開しました。人間の手による骨格のアノテーションを一切使わず、連続する3Dメッシュの変形シーケンスから骨組みとモーションを自動で同時に学習・推論する新手法です。

動きのデータから骨格を逆算する仕組み

従来の自動リギング技術は、骨格の推定とモーションの生成を別々の処理として扱うことが多く、人間が作成した正解のボーン情報に強く依存していました。そのため、特殊な体型のキャラクターや非生物への応用が難しいという課題がありました。

RigMoはこのプロセスを統合し、メッシュ各頂点の変形を2つの潜在空間にエンコードします。1つは明示的なガウスボーンとスキニングウェイトを出力する「リグ潜在空間」、もう1つは時間変化に伴う剛体変換を生成する「モーション潜在空間」です。

これにより、構造が明確で破綻のないアニメーション可能なメッシュが完成します。さらに研究チームは、この潜在空間上で動作するMotion-DiTモデルも構築し、後続のモーション生成タスクにも対応させています。

クマの歩行から扇風機まで崩れず動かす

DeformingThings4DやObjaverse-XL、TrueBonesといったデータセットでの検証において、RigMoは物理的にも妥当で滑らかなリグを学習できることが示されました。

人間だけでなく、クマのような四足歩行動物や鳥類、さらには首振り扇風機のような機械・非生物に至るまで柔軟に対応します。Uni-Rigなどの既存手法と比較しても、複雑な動きの際に骨組みが歪んだり関節が崩れたりしにくく、自然なアニメーションを維持できます。

現在は技術論文が公開された段階で、コードとデータセットは今後オープンソースとして公開される予定です。

なぜ重要か

インディーゲーム開発者や3Dクリエイターにとって、リギング作業の自動化は長年の悲願です。手作業でのウェイト塗りに何時間も費やす必要がなくなれば、アセット制作のハードルは劇的に下がります。ただし現時点では論文のみの公開なので、実際にBlenderなどの制作環境で試せるようになるにはコードの公開を待つ必要があります。

業界全体にとって見逃せないのは、RigMoが「ゲームエンジンで再利用可能なアセット形式」にこだわっている点です。近年の生成AIによる4Dモデルは頂点群がうごめくだけのものが多く、後からアニメーションを差し替えることが困難でした。明示的なボーンとウェイトを持ったデータとして復元できる仕組みは、生成AIを実際の制作パイプラインに組み込む上で欠かせない要素です。

静止したメッシュから骨の位置を当て推量するのではなく、メッシュの動きから骨格を逆算するというアプローチは非常に合理的です。メッシュの変形シーケンスを入力として用意しなければならないという前提は残りますが、3Dアセット生成の実用化に向けた確実な前進と言えます。

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