Quoraの「Poe」、カスタムBot検索機能を提供開始 企業向けプランの導入も予告
QuoraのAIプラットフォーム「Poe」は、ユーザーが作成したカスタムBotを検索できる機能をiOS、Web、macOS向けにリリースした。あわせて従業員向けの企業プランの提供も予告し、ウェイトリストの受付を開始。コミュニティ製Botの発見と職場での導入が一気に進みそうだ。

Quoraが手がけるAIプラットフォーム「Poe」の進化スピードが止まりません。同社は直近の数日間で、カスタムボットの検索機能と、法人従業員向けのエンタープライズプランの導入を相次いで発表しました。
数千単位でボットが存在しながらも探しにくかったプラットフォームに、ようやく本格的な検索窓が用意された形です。
探せなかったカスタムボットが見つかるように
新設されたボット検索機能は、iOS、Web、macOS版で既に利用可能になっており、Android版も近日中に対応する予定です。特定のボットを名前で検索できるほか、自分の関心に合わせた新しいボットの発見も容易になりました。
Poeは今年4月にプロンプトを入力するだけでカスタムボットを作れる機能を提供し始めましたが、これまではリンクを知らないとボットにたどり着けない問題がありました。7月には回答の多様性を調整できる温度(temperature)設定を追加し、8月初旬には同一ボットと別文脈で会話できるスレッド機能も投入しています。
さらにMetaのオープンソースモデル「Llama 2」の追加や日本語対応、ネイティブMacアプリの公開など、毎週のように実用的な改善が積み上げられています。
企業向けの一括導入パッケージも準備中
Poeは先週末、既存ユーザー向けのメールで、従業員向けのエンタープライズパッケージを近日中に公開すると告知し、ウェイティングリストの受付を開始しました。
詳細な仕様はまだ明らかにされていませんが、現状の内容を見る限り、企業が従業員向けにプレミアムプランを一括契約できるグループ購読パッケージの可能性が高いと見られています。現時点では、法人向けの専用ボット構築といった機能についての言及はありません。
Poeは3月にサブスクリプションを開始して以来、上位の先端モデルを有料会員に先行提供する形でマネタイズを進めてきました。今回の法人向け展開も、その延長線上にある自然な一手と言えます。
なぜ重要か
私たちは、今回の検索機能の実装によって、Poeが単なる「モデルの寄せ集め」から「プロンプト製アプリの流通プラットフォーム」へと一段階進化したと考えます。
一般ユーザーやクリエイターにとっての価値は明確です。外部のSNSでURLを共有しなくても、良いボットを作ればPoeのアプリ内検索から自然と使ってもらえる環境が整いました。日常的に複数のAIを使い分けている人にとっても、目当てのツールをすぐ呼び出せるメリットは大きいです。
業界全体で見ても、Quoraのアプローチは非常に合理的です。自社で巨額の費用をかけて基盤モデルを学習するのではなく、OpenAIやAnthropic、Metaのモデルをすべて束ね、使いやすいUIで横断的に届けるアグリゲーターの立ち位置を固めています。
一方で、エンタープライズプランにはまだ懸念もあります。単なるまとめ買いプランにとどまり、厳格なデータ保護や社内データとの連携機能が含まれない場合、大企業の調達基準をクリアするのは難しいと見られます。それでも、チーム単位で最新の主要AIモデルを手軽に横断テストしたい中小企業や個人開発者にとっては、今すぐ試す価値のある有力な選択肢です。
情報源 (1)
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com