Perplexityが「Perplexity Health」発表、電子カルテや活動量計と連携
Perplexityは健康データ連携機能「Perplexity Health」を発表した。170万以上の医療機関の電子カルテやApple Health、Fitbitと接続し、検査結果や活動履歴に基づいた回答を提供する。データは暗号化されモデル学習には使用されない。米国のProおよびMaxユーザー向けに順次提供される。

ネットで体調不良を調べると、検索上位を狙った広告だらけのサイトに誘導され、ただの腹痛が深刻な病気のように思えて不安になった経験は誰にでもあるはずです。
最新のAIに尋ねても、あなたの血圧や昨日の睡眠データ、先週の血液検査の結果までは把握していません。
Perplexityが発表した新機能「Perplexity Health」は、まさにこの情報の分断を埋める試みです。同社のAI実行環境であるPerplexity Computerに個人の健康データを直結させました。
散らばるカルテとウェアラブルを一元化
現在、個人の健康データは病院のポータルサイトや処方箋アプリ、スマートウォッチなどにバラバラに保管されています。
Perplexity Healthは、b.wellやTerra APIといったパートナーとの連携により、全米170万以上の医療機関の電子カルテシステムに対応し、Apple Healthとも接続します。
ウェアラブル機器としてはFitbit、Ultrahuman、Withingsに対応しており、まもなくŌURAやFunctionのサポートも追加される予定です。
連携を済ませると、専用ダッシュボードでバイオマーカーや活動データの推移を追跡できるようになります。
たとえば安静時心拍数について質問した場合、単なる一般論ではなく、直近の運動量や過去の心臓病歴、最新の血液検査データを総合して回答してくれます。
さらにPerplexity Computerのエージェント機能を活かし、病院へ行く前の相談用サマリーの作成や、活動量データに基づいたマラソン練習プランの策定なども行えます。
医師が信頼する論文を引くAI
検索結果の根拠として、SEO目的で作られたウェブ記事ではなく、査読付き学術誌や臨床ガイドラインなどの信頼性の高い医学文献を採用しています。回答にはすべて出典リンクが付与されます。
プライバシー面では、データは転送時および保存時に暗号化され、いつでも連携解除やデータ削除が可能です。これらのデータがAIモデルの学習に使われたり、第三者へ売却されたりすることはありません。
また、医師や研究者などで構成される「Perplexity Health Advisory Board」を立ち上げ、医学的根拠に基づいた安全性検証を定期的に行う体制を整えました。
本機能は、米国のProおよびMaxユーザーを対象に今後数週間をかけて順次提供され、その後提供地域が拡大される見通しです。
なぜ重要か
今回のPerplexityのアプローチは非常に現実的で賢いと私たちは考えています。AIが独断で診察を下すのではなく、医師との診察を効率化するための予習ツールや日常の管理役に徹しているからです。
定期的な通院が必要な人や、検査数値の推移を追いたい人にとっては、カルテと手元のデバイスの数値を一度にまとめて整理できるだけで、十分に試す価値があります。
業界全体から見ても、単なる公開情報の検索から、個人の電子カルテという極めて機密性の高いプライベートデータの統合へと戦場を広げた意味は大きいです。Googleなどの競合も健康分野の連携を急がざるを得なくなるでしょう。
一方で懸念されるのは、プライバシーに対するユーザーの心理的ハードルと誤読のリスクです。モデルの学習に使わないと明記されていても機微な医療データを預ける不安は残りますし、検査値の解釈で万が一ミスがあれば、通常の検索サービスのハルシネーションとは比較にならない責任問題に発展する恐れがあります。
情報源 (1)
- perplexity.ai(新しいタブで開きます)原文perplexity.ai