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米国防総省、AI搭載ドローン艦隊を計画:「小型・賢い・安価」を重視

公開 拡散指数 42

米国防総省が今後2年で自律型ドローンや監視網を大幅に拡充し、AI技術を導入する方針であることが報じられた。「Replicator」構想のもと、数億ドル規模を投じて「小型で賢く、安価な」自律システムを大量配備し、防衛体制の強化を図る。

米国防総省、AI搭載ドローン艦隊を計画:「小型・賢い・安価」を重視
画像:theverge.com

かつての最新鋭兵器といえば、巨額の予算を投じたステルス戦闘機や巨大な艦艇が主流でした。しかし現在、米国防総省(ペンタゴン)の視線はまったく別の方向を向いています。

ウォール・ストリート・ジャーナルなどの報道によると、国防総省は今後2年間でドローンおよび自律型システムの配備を大幅に拡大し、そこにAIを導入することを検討しています。キャスリーン・ヒックス国防副長官は、中国などの脅威に対抗するため、「小型で、賢く、安価な」AIシステムの配備を目指すと明らかにしました。

ソーラー駆動ポッドと「レプリケーター」構想

この計画は、ペンタゴンが進める「レプリケーター(Replicator)」プログラムの一環です。米メディアのポリティコによると、本プログラムには数億ドル規模の予算が投じられ、今後の迅速な軍事技術開発のモデルケースとして位置づけられています。

具体的には、敵対国の軍事活動を監視するネットワークの強化が狙いです。検討中の案には、太陽光発電で駆動する自走式の自律ポッドを分散配置し、ほぼリアルタイムで偵察情報を提供する構想が含まれています。さらに、防衛や兵站を目的とした地上や宇宙空間での自律型ネットワークの導入も視野に入れている模様です。

もっとも、これらの機器にどのような種類のAIが組み込まれるのかについては、現時点では明らかにされていません。

なぜ重要か

今回の調達方針の転換は、民間テクノロジー企業にとって大きな商機になる可能性があります。これまでの軍事調達は巨大な防衛大手が中心でしたが、「小型・賢い・安価」を前提とするなら、商用ドローンやエッジAI、画像認識を手がける新興スタートアップにも参入の余地が生まれます。

歴史を振り返れば、GPSや自動運転技術など、私たちの身の回りにある多くの技術が国防高等研究計画局(DARPA)のプロジェクトから生まれてきました。低コストの自律型システムに大量の資金が投じられることで、民生用ロボティクスやセンサー技術のサプライチェーン全体が底上げされる展開が予想されます。

一方で懸念も残ります。システムを「安価」に抑えるということは、高価な多重センサーなどの冗長性を削ることを意味します。戦場という不確実な環境下で、コストを切り詰めた自律型AIにどこまで索敵や判断を委ねられるのか、誤認や暴走を防ぐ仕組みについてはまだ十分な答えが出ていません。

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