NVIDIA、軽量世界モデル「SANA-WM」発表:単一GPUで1分間の映像を34秒生成
NVIDIAは静止画とキーボード操作から対話型映像を生成できる26億パラメータの世界モデル「SANA-WM」を発表した。単一のRTX 5090で1分間の720p映像をわずか34秒で生成可能。視点を変えても空間の一貫性が保たれ、コードとモデルは近日公開される予定だ。

SANA-WMは、NVIDIAが発表したパラメータ数26億のオープンソース対話型世界モデルです。1枚の静止画、テキストプロンプト、そしてキーボードの方向キー入力から、探索可能な720p解像度のインタラクティブ映像を直接生成できます。
従来の大規模世界モデルと異なり、最初から1分間の長尺映像生成を想定して設計されているのが特徴です。
何ができるのか
操作は直感的で、基準となる画像を渡し、プロンプトを入力して方向キーを押すだけで、カメラ軌道に沿った映像がリアルタイムに合成されます。
視点は三人称だけでなく一人称視点にも対応しています。特に優れているのが空間の一貫性です。一度視界から外れた場所にカメラを戻しても背景やオブジェクトの配置が崩れず、シーンの持続的な記憶が保たれます。
ハードウェア要件も軽量です。蒸留モデルとNVFP4量子化を組み合わせることで、家庭向けのRTX 5090単体で動作し、60秒の720p映像をわずか34秒でデノイズ生成できます。
ベンチマークにおいて、LingBot-Worldなどの大規模ベースラインと同等の画質を保ちながら、約36倍のスループットを達成しています。
仕組みと提供状況
軽量化を実現したコア技術は、Gated DeltaNetとSoftmaxアテンションを組み合わせたハイブリッド線形アテンション機構です。学習にはカメラ姿勢ラベルが付与された約21万3000本の公開クリップを用い、64台のH100で15日間という短期間で完了させました。
現在arXiv上で論文が公開されており、重みとコードも近日中にオープンソースとして提供される予定です。
なぜ重要か
ゲーム制作者やプロトタイプ開発者にとって、対話型ワールドモデルが単一のグラフィックボードで手軽に動く意義は大きいです。公開され次第、検証する価値は十分にあります。
パラメータ規模の拡大に頼らず、線形アテンションと蒸留技術によって民生用GPUでの高速生成を実現した点は非常に実用的であり、世界モデルの実用化を大きく前進させたと評価できます。
情報源 (1)
- arxiv.org(新しいタブで開きます)原文arxiv.org