本文へスキップ
IFAI

オープンソース

nex-agi、自律エージェント向け推論モデル「Nex-N2」をOSS公開

公開 拡散指数 48

nex-agiは長時間のタスク実行やコード生成に特化した推論モデル「Nex-N2」をオープンソースで公開した。Qwen 3.5ベースの397Bと35BのMoE構成で、状況に応じて思考の深さを切り替える適応型推論を採用。無駄な計算を省きつつツール利用から実行まで自律完結する。

nex-agi、自律エージェント向け推論モデル「Nex-N2」をOSS公開
画像:huggingface.co

Nex-N2は、nex-agiがオープンソースで公開した、自律エージェントや高度なコーディング作業に特化した推論モデル群だ。検索、コード生成、ツール実行を別々の機能として扱うのではなく、一連の統一された思考ループとして統合している。

ベースモデルにはQwen 3.5シリーズを採用し、事後学習によってエージェント適性を強化した。公開されたのは2種類のMixture-of-Experts(MoE)構成で、上位のNex-N2-Proは総パラメータ数397Bながら実行時の活性パラメータを17Bに抑制。小型のNex-N2-miniは総パラメータ数35B、活性パラメータわずか3Bとなっている。

何ができるのか

従来の推論モデルは、単純なコマンド実行であっても不要に深く考えてしまい、時間と計算コストを浪費しがちだった。Nex-N2はこの課題に対し、適応型思考を採用している。簡単なファイル操作などは即座に実行し、設計の判断やバグの修正といった難所に直面したときだけ深く思考する仕組みだ。

開発元はこの枠組みをAgentic Thinkingと呼んでおり、要件定義から計画策定、コーディング、実行環境からのフィードバック、デバッグまでの反復を1つの閉ループとして完結させる。エージェント向けコード生成や端末操作において、前世代のNex-N1から大幅な進化を遂げたという。

ベンチマークでも強さを見せており、Terminal-Bench 2.1で75.3、GDPvalで1585、DeepSuiteで33.6を記録。DeepSeek V4やGLM 5.1といった主要オープンモデルを上回り、GPT-5.5やOpus 4.7などの商用最高峰モデルに匹敵する性能をアピールしている。

動かし方

重みファイルはHugging FaceおよびModelScopeですでに一般公開されている。自前でインフラを用意せずに試したい開発者向けには、SiliconFlowで早期アクセスのAPI提供も始まっている。

ローカルや自社クラスタでの推論には、開発元が公開しているカスタム版sglangの利用が推奨されている。mini版であれば2基のH100を搭載したサーバー1台で動作し、Pro版は8基のH100を積んだサーバー2台によるテンソル並列16での稼働が標準構成となる。セットアップの手間を省くためのビルド済みDockerイメージも用意されている。

なぜ重要か

ローカル環境や自前サーバーで本格的な自律コーディングエージェントを構築したい開発者にとって、Nex-N2は有力な選択肢になる。多くのオープンモデルは単発のコード生成には強くても、環境エラーを拾いながら複数ステップを実行させると途中で破綻しやすかった。思考と実行のフィードバックを一体化した本モデルは、まさにその現場の不満を突いている。

活性パラメータを3Bや17Bに抑えた設計も現実的だ。長時間のタスクを自律実行させるとトークン消費が跳ね上がるため、推論コストを抑えつつ必要な場面でのみ深考できるアーキテクチャはエージェント運用と相性がいい。ただし、どれだけモデルが優秀でも、安全にコマンドを実行させるサンドボックス環境の整備が前提となる点には注意が必要だ。

情報源 (1)

  1. [1]

毎日のAIピックアップ