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米Microsoft、PCを直接操作する小型AIモデル「Fara-7B」をオープンソース公開

公開 拡散指数 49

米MicrosoftはPC画面を直接操作できる70億パラメータの小型モデル「Fara-7B」をMITライセンスで公開した。画面のスクリーンショットからマウス操作や入力を予測し、Web予約や情報収集を自動化する。Copilot+ PCでのローカル実行に対応し、プライバシー保護と低遅延を両立する。

米Microsoft、PCを直接操作する小型AIモデル「Fara-7B」をオープンソース公開
画像:microsoft.com

Fara-7Bは、ブラウザ上のマウス操作や文字入力を人間に代わって実行する、米Microsoftがオープンソース公開した70億パラメータ(7B)のAIモデルだ。

これまでWeb予約やフォーム入力の自動化といえば、複雑なスクリプトを組むか、高価なクラウド上の大型モデルを連携させるのが一般的だった。Fara-7Bはそれを覆し、ローカルPC上でそのまま動作するコンパクトなサイズに操作能力を凝縮している。

何ができるのか

Fara-7Bの最大の特徴は、人間と同じように画面を見ながら操作する点にある。Webページの内部構造であるアクセシビリティツリーやDOMコードを解析するのではなく、ブラウザのスクリーンショットを直接視覚的に認識する。

ユーザーの指示、直近のアクション履歴、そして最新3枚のスクリーンショットを入力として受け取り、次のアクションについての思考を出力した上で、指定座標へのクリックやテキスト入力、スクロール、URL遷移といったPlaywright形式のコマンドを実行する。

チケット予約やレストランの手配、複数サイトをまたいだ価格比較、求人応募など、日々の細かなWeb操作タスクをマルチステップでこなすことができる。

仕組みとベンチマーク性能

ベースモデルには、優れた視覚的グラウンディング能力と128kトークンの長文脈処理を備えたQwen2.5-VL-7Bを採用。強化学習は使わず、教師あり微調整のみで構築されている。

学習データの不足を解消するため、Microsoftは独自のマルチエージェント合成データ生成パイプラインを開発した。タスク計画、実行、検証を行う各エージェントを連携させ、14万5000本の操作軌跡と100万ステップに及ぶ高品質データを収集してモデルに学習させた。

ベンチマークのWebVoyagerにおいて、公式LLM評価で73.5%の成功率を記録。日常的な実務タスクを集めた独自ベンチマークWebTailBenchでも38.4%を達成し、OpenAIのcomputer-use-previewなどより巨大なモデルを上回るスコアを示した。外部のBrowserbaseによる人間検証環境でも、リトライ込みで62%の成功率を収めている。

ただし実験的リリースであるため、長大なタスクでの指示見落としや幻覚といった7Bクラス特有の弱点も残る。個人情報や高リスクなドメインを避け、サンドボックス環境で人間の監視のもと実行することが推奨されている。

試す方法

Fara-7BはMITライセンスの下、Hugging FaceおよびMicrosoft Foundryで重みが公開されている。

Windows 11を搭載したCopilot+ PC向けには、ハードウェアに最適化された量子化済みモデルが用意されており、手軽にローカル実行を試すことができる。また、Microsoft Researchが手掛けるプロトタイプ「Magentic-UI」とも統合されている。

なぜ重要か

日常的なPC操作の自動化を試したい開発者にとって、Fara-7Bは非常に有力な選択肢となる。7Bという小型サイズのおかげでクラウドのAPI料金を気にせず動かせる上、画面のキャプチャデータが端末の外に出ないため、プライバシー面でも安心感がある。

高度なマルチエージェントで生成した合成データを用いて小型モデルを蒸留するという手法の有効性を証明した点も見逃せない。安全確認の手間こそ残るものの、ローカルで完結するPC操作エージェントの現実的な第一歩といえる。

情報源 (1)

  1. [1]
    microsoft.com(新しいタブで開きます)原文microsoft.com

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