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研究

マイクロソフトがGPT-4の放射線科応用を検証:要約で医師を上回る評価も

公開 拡散指数 31

マイクロソフト研究部門とNuanceはEMNLP 2023にて、GPT-4の放射線医学における実力と限界を検証した論文を発表した。GPT-4による診断レポート要約は一部でベテラン医師以上の評価を受け、非構造化データの整理でも成果を示した。ただし臨床現場での実用化には人間の監視が不可欠としている。

マイクロソフトがGPT-4の放射線科応用を検証:要約で医師を上回る評価も
画像:microsoft.com

医療分野でのAIといえば、X線画像から病変を見つけ出す画像診断を思い浮かべる人が多いはずです。しかし実際の放射線科医は、画像の読影だけでなく、膨大なレポートの作成や要約といった文書業務に追われています。

マイクロソフトの研究部門は、自然言語処理の国際学会EMNLP 2023において、放射線医療におけるGPT-4の可能性と限界を検証した論文を発表しました。

本研究は、全米の放射線科医の8割以上が利用するレポート作成ソフト「PowerScribe」を手がける傘下のニュアンス社や、専門医資格を持つ放射線科医と共同で実施されました。

専門医が書いた要約より好まれるケースも

研究チームは、ゼロショットや思考の連鎖(CoT)といったプロンプト技術を駆使し、疾患の分類や読影所見の要約といった放射線レポート処理におけるGPT-4の実力を測定しました。

GPT-3.5や従来の専門特化型モデルと比較した結果、一部のタスクにおいて既存モデルを絶対値で約10パーセント上回り、新たな最高水準を達成しました。

特に驚きをもって受け止められたのが要約タスクです。GPT-4が作成したレポートの要約は、経験豊富な放射線科医が書いたものと同等と評価され、一部のケースでは専門医の文章よりもGPT-4の要約が好まれる結果となりました。

さらに、医師ごとに書き方が異なり複雑になりがちな非構造化レポートを、標準化された構造化データへと自動変換する能力も示されました。これにより、他の医療従事者への情報共有が円滑になるほか、臨床試験に向けたリアルワールドデータの活用も加速します。

患者向けに難解な医療用語を分かりやすく、配慮の行き届いた言葉遣いに翻訳する用途も視野に入っています。ただし、臨床導入には人間による厳格な監督と、今後のさらなる臨床試験が不可欠だと研究チームは強調しています。

なぜ重要か

画像そのものを診断するAIは規制や責任のハードルが極めて高いですが、医師の負担となっているテキスト業務から支援するというアプローチは非常に現実的だと考えます。

特に強みなのはニュアンスの存在です。すでに米国の現場の大半を押さえているソフトウェア基盤があるため、ユーザーが新しいツールを覚えることなく、既存の業務フローの中で恩恵を受けられる土台が整っています。

一方で、医療文書におけるわずかなハレーションや見落としは人命に関わります。どれだけ流暢な要約が作れたとしても、現段階では下書きの作成支援にとどまり、最終的なチェックの責任はすべて人間の医師が負うことになります。本番の医療現場でどこまで信頼性を担保できるかが今後の焦点です。

情報源 (1)

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    microsoft.com(新しいタブで開きます)原文microsoft.com

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