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オープンソース

Meta、1600言語対応の音声認識モデル「Omnilingual ASR」を公開

公開 拡散指数 57

Metaは1600以上の言語に対応する音声認識システム「Omnilingual ASR」をオープンソース公開した。Whisperの99言語を大きく上回り、少量の音声例を与えるだけで5400言語超に拡張できる。従来のLlamaと異なり、商用利用に制限のないApache 2.0ライセンスを採用した点も注目される。

Meta、1600言語対応の音声認識モデル「Omnilingual ASR」を公開
画像:venturebeat.com

Omnilingual ASRは、Metaがオープンソースとして公開した多言語対応の自動音声認識モデル群です。導入直後から1600以上の言語の音声をテキストへ文字起こしできます。

これまで業界のデファクトスタンダードだったOpenAIのWhisperが対応する言語は99種類にとどまっていました。今回のOmnilingual ASRが直接サポートする言語のうち、500言語以上はこれまでどのAI音声認識システムでも対応されたことがない言語です。

コンテキスト学習で5400言語へ拡張

あらかじめ学習された言語の多さに加え、柔軟な拡張機能も備えています。大規模言語モデルで使われるインコンテキスト学習を取り入れた「言語持ち込み」機能です。

これにより、新しい言語に対応させるための再学習や追加ファインチューニングは必要ありません。推論時に新しい言語の短い音声と正解テキストのペアを数件プロンプトとして入力するだけで、その言語の未学習音声をそのまま書き起こせます。

このゼロショット適応により、理論上の対応範囲は既知の文字体系を持つほぼすべての人類言語にあたる5400言語以上に広がります。

モデル構成と精度

モデル群は1600言語以上、430万時間を超える音声データで学習されており、FAIRのPyTorchベース基盤であるfairseq2で構築されています。

パラメータ規模は、エッジ端末や低消費電力環境向けの3億パラメータから、最高精度を狙う70億パラメータまで幅広く揃っています。構成にはwav2vec 2.0表現モデル、高速なCTCベースモデル、テキストデコーダを統合したLLM-ASRモデルが含まれます。

認識精度については、テスト対象となった1600以上の言語のうち78パーセントで文字誤り率が10パーセント未満を記録しました。10時間以上の音声データがある言語に限ると95パーセントがこの基準をクリアし、10時間未満の低リソース言語でも36パーセントが同水準を達成しています。

ライセンス面も大きく刷新されました。MetaはこれまでのLlamaシリーズで採用していた企業利用を制限する独自規約をやめ、純粋なApache 2.0ライセンスを採用しました。開発者や企業は商用プロジェクトでも制限なく無償で利用できます。

さらに350のマイナー言語を網羅した音声コーパスもCC-BYライセンスで同時公開されました。コードやモデル重みはGitHubやMeta公式サイトから入手可能で、Hugging Face上にはブラウザで試せるデモ環境も用意されています。

なぜ重要か

多言語展開を進める開発者や、少数言語のデジタルアーカイブに取り組む研究者なら、今すぐ試す価値があります。Whisperでは手が届かなかった膨大なロングテール言語の空白を一気に埋める存在です。

Apache 2.0へのライセンス変更は、Metaとして極めて賢明な判断だと考えられます。利用規約の壁を取り払い、数例の音声を与えるだけで未知の言語へ拡張できる仕組みを整えたことで、Whisperに代わるオープンソース音声基盤の本命になる可能性があります。ただし、超低リソース言語を数例のサンプルだけで書き起こす場合の精度は、十分な学習を経た言語に比べると劣るため、本番導入前の検証は欠かせません。

情報源 (2)

  1. [1]
    venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com
  2. [2]

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