Meta、欧州で「Meta AI」アプリを展開:AI動画フィード「Vibes」を提供開始
Metaは欧州で新版「Meta AI」アプリの提供を開始しました。生成AIによる短尺動画の作成・リミックス・共有ができる専用フィード「Vibes」を導入。AIアシスタントとの対話に加え、スマートグラスの管理機能も一元化されています。
もしショート動画のフィードに流れてくる映像が、すべてAIによってその場で作られたものだったら、あなたは見続けますか。
Metaは11月6日、ヨーロッパ向けに刷新されたスタンドアロンの「Meta AI」アプリの提供を開始しました。今回の目玉となるのが、アプリ内に新設された「Vibes」という機能です。
これまで欧州のユーザーは、Facebook、Instagram、Messenger、WhatsAppの中で個別にMeta AIを利用していましたが、今回は専用アプリとして1か所に統合されました。
AI動画をスクロールしてリミックスする「Vibes」
Vibesは、AIが生成したショート動画を作成・共有・閲覧するための新しい専用フィードです。TikTokのように流れてくるコミュニティの動画を眺めながら、好みに応じたパーソナライズが進んでいきます。
最大の特徴は、見るだけでなく共同で作る点にあります。テキストのプロンプトを入力してゼロから動画を作るだけでなく、他人が投稿した動画を自由にリミックスすることが可能です。
新しい視覚効果を足したり、音楽を重ねたり、画風を変えたりして手を加えた動画は、Vibesフィードに投稿できるほか、InstagramやFacebookのストーリーズやリールへそのままシェアできます。
Metaによると、これまでに同社のAIツールで生成された画像は200億枚を超えています。さらに、先行してVibesが導入された米国では、アプリ内のメディア生成量が10倍以上に跳ね上がったといいます。
アシスタント機能とスマートグラスの管理ハブ
動画生成以外にも、アプリ内ではチャットによる対話、静止画の生成やアニメーション化、画像編集といった機能がワンストップで利用できます。
さらに重要なのが、Ray-Ban Metaなどのスマートグラスの連携ハブとしての役割です。グラスで撮影した写真や動画をアプリに取り込み、AIツールで加工してSNSへ投稿する一連の作業がこのアプリだけで完結します。
なぜ重要か
一般のユーザーにとって、Vibesは動画制作のハードルを極限まで下げるツールになります。撮影スキルや編集ソフトの知識がなくても、面白いアイデアを見つけてリミックスするだけで参加できるため、気軽に試す価値があります。
業界の視点で見ると、Metaは生成AI動画を「高度な映像制作ツール」としてではなく、「時間を消費するためのソーシャルコンテンツ」として再定義しようとしています。競合が生成クオリティを競う中で、Metaは自社の強みであるソーシャルグラフと流通網を一気に被せてきました。
ツールを単体で提供するのではなく、リミックス可能なソーシャルフィードに仕立て上げた点は非常に巧妙です。米国での生成数10倍増という数字もその効果を裏付けています。一方で、AI生成動画ばかりが並ぶフィードは品質のばらつきが大きく、いわゆるデジタルなゴミで埋め尽くされる懸念もあります。規制が厳しいヨーロッパ市場で、このAIカルチャーがどこまで定着するかは注視が必要です。
情報源 (1)
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