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汎用AIエージェントの中国Manus、アリババのQwenチームと戦略提携

公開 拡散指数 39

中国のAIスタートアップManusは、アリババのQwen(通義千問)チームとの戦略提携を発表した。Qwenのオープンソースモデルを基盤にエージェント機能と計算基盤を統合する。先週の公開後にトラフィック急増でサーバー障害が続いた同社にとって、インフラ強化と展開拡大を狙う動きとなる。

汎用AIエージェントの中国Manus、アリババのQwenチームと戦略提携
画像:reuters.com

先週、X上でユーザーのリクエストを次々と自律処理するデモを公開し、世界的な注目を集めた中国のAIスタートアップ「Manus AI」。しかし、その熱狂の代償として深刻なサーバーダウンに見舞われていました。

事態を打開すべく、同社は大手の後ろ盾を得る道を選びました。Manus AIは3月11日、アリババの「Qwen(通義千問)」AIモデルチームと戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。アリババの広報担当者も提携の事実を認めています。

サーバー麻痺に直面した自称「世界初の汎用AIエージェント」

Manus AIは、北京と武漢に拠点を置く「北京バタフライ・エフェクト・テクノロジー(Beijing Butterfly Effect Technology Ltd Co)」が運営しています。同社は先週、自社の製品を「世界初の汎用AIエージェント」と位置付け、OpenAIの「DeepResearch」を上回る性能を持つと宣言してローンチしました。

チャットボットとは異なり、AIエージェントは最小限の指示で独立してタスクを実行する「デジタル従業員」のように振る舞います。X上で数十件のタスクを無償代行するプロモーションを展開し、低コストでシリコンバレーに衝撃を与えた「DeepSeek」の再来として大きな話題を呼びました。

しかし、急激なアクセス集中にインフラが追いついていません。現在も招待制のままであり、同社はX上でウェブサイトの不具合や障害が頻発していることを認めていました。

Manusが中国のSNS「微博(Weibo)」で明かしたところによると、今回の提携ではQwenのオープンソースモデルを基盤に協力し、Manusのエージェント機能と中国国内のAIモデルおよび計算基盤の統合を目指します。

DeepSeek対抗を急ぐアリババの思惑

この提携は、迎え撃つアリババ側にとっても重要な意味を持ちます。

今年1月にDeepSeekが世界的なブームを起こした際、アリババのQwenチームは最も早く対抗した陣営の一つでした。連休中にもかかわらず新モデルを投入し、「DeepSeek-V3」を上回ったと主張して注目を集めました。

業界がDeepSeekショックから立ち直りきっていない中、基盤モデルの単なる性能競争から、実務をこなすエージェントの獲得競争へと主戦場が移りつつあります。アリババとしては、いま最もバズっているManusを取り込むことで、競合に対する優位性を固めたい考えです。

なぜ重要か

招待待ちのユーザーや開発者にとって、この提携はサービスがまともに動くようになるかどうかの分かれ道です。どれほど魅力的なデモを見せても、接続エラーばかりでは実務に使えません。アリババの巨大な計算資源が加わることで、Manusが「本当に自律して働くデジタル従業員」なのか、単なるプロモーション先行の産物なのかを検証できる環境が整いそうです。

業界全体で見れば、中国のAI開発が「基盤モデルの独自開発競争」から「有力オープンソース基盤と新興エージェントの垂直連携」へと舵を切ったことを示しています。スタートアップが基盤モデルからインフラまで全てを抱え込むのは限界があり、大手のオープンソース陣営に乗る動きが加速するはずです。

私たちは、Manusが自前のインフラ整備に固執せず、早期にアリババの傘に入った判断は極めて合理的だと考えます。ただし、Qwenのモデルや中国国内の計算プラットフォームへの依存度が深まるほど、同社が当初から狙っていたグローバル市場への展開において、地政学的な制約や技術的な足かせが生じるリスクは残ります。

情報源 (1)

  1. [1]
    reuters.com(新しいタブで開きます)原文reuters.com

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