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業界動向

LA Times、記事の偏向をAIで分析する機能を導入 別視点の自動付与に反発も

公開 拡散指数 41

Yesterday morning、Los Angeles Times のオーナーである Patrick Soon-Shiong 氏が、主観的な記事に AI で「Voices」ラベルを付け、異なる視点を示す「Insights」を末尾に自動生成する試みを発表した。しかし編集者の事前チェックがないため、組合からの懸念や不自然な生成結果が早くも物議を醸している。

LA Times、記事の偏向をAIで分析する機能を導入 別視点の自動付与に反発も
画像:theverge.com

自身の執筆した歴史調査記事の末尾に、自社のAIシステムが「当時の白人新教徒による社会変化への対応だった」と擁護するかのような反対意見を勝手に付け加えたらどうなるでしょうか。

米大手紙ロサンゼルス・タイムズで、まさにその事態が発生しました。

昨日午前、同紙のオーナーである富豪パトリック・スン・シオン氏は読者への公開書簡で、記事のバイアスや立場をAIが分析する新機能を導入したと発表しました。特定の立場や個人的視点を含む記事には「Voices」というラベルを付与し、記事末尾にAIが生成した「異なる視点」を箇条書きで掲載します。

公開直後から不適切な出力が多発

スン・シオン氏によると、この対象は社説欄にとどまらず、解説記事や映画・書籍の批評にまで及びます。同氏は多様な視点を示すことが報道の使命を支えると説明しています。

しかし、現場の記者たちによる労働組合は反発しています。同紙ギルドの副委員長マット・ハミルトン氏はThe Hollywood Reporterに対し、報道と意見記事の区別を促す試みには賛同しつつも、編集部の確認を経ないAI分析ではメディアへの信頼は高まらないと批判しました。

実際、導入からわずか1日で深刻なトラブルが生じています。The Guardianによると、3月1日の歴史ドキュメンタリー制作における無規制AIの危険性を論じたコラムに対し、AIは「中道左派の視点に概ね合致する」と判定し、AIは歴史の語り口を民主化するという反対意見を提示しました。

さらに、1920年代にカリフォルニアの市議会でクー・クラックス・クラン(KKK)のメンバーが当選していた歴史を追った2月25日付の記事では、AIが「当時の記録では白人プロテスタント文化の産物とみなされ、イデオロギー的脅威が過小評価されていた」という論点を生成し、記事への反論として掲載してしまいました。執筆記者はX上で当時の文脈を認めつつも、現在への影響を論じる記事への反論としてあまりに不適切だと指摘し、該当の記述は削除されました。

MSNによる不適切な観光地推薦やApple Intelligenceによる見出し要約の誤認など、AI生成テキストの事故は他社でも起きていますが、論評の判定までAIに委ねた事例は異例です。

なぜ重要か

読者の視点から見ると、偏りをなくすための機能が、かえって記事の読後感を損ねるノイズになっています。特に歴史や人権に関わる繊細なテーマに、機械的な「両論併記」を強制することは、有益な情報収集の妨げになりかねません。

メディア業界全体にとっても、AIによる中立性の自動生成が極めて危ういアプローチであることを示す事例となりました。ブルームバーグやニューヨーク・タイムズなども業務にAIを取り入れていますが、編集上の価値判断を任せることには慎重です。

スン・シオン氏の試みは、メディアの党派性批判をかわすための打開策に見えるものの、編集者による事後チェックを完全に省いた点は極めて軽率だったと考えられます。事実関係の背景と歴史的評価の重みを理解できないAIに機械的なバランスを取らせようとすれば、かえってメディアの信頼性を損なう結果になります。

情報源 (1)

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    theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com

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