AI動画生成のKaiber、iOS・Android向けモバイルアプリを公開
AI動画生成プラットフォームのKaiberがiOSおよびAndroid向け公式アプリをリリースした。テキストや画像、既存動画からのAI動画生成に加え、アーティストとコラボした音楽やスタイルプリセットを収録。100クレジットの無料トライアルが付属し、有料プランは月額5ドルから提供される。

リンキン・パークが公開した話題のAIミュージックビデオ「Lost」や、キッド・カディのリリックビデオを手がけたことで知られるKaiberが、いよいよスマートフォン向けに本格進出しました。
同社はiOSおよびAndroidに対応した初のモバイルアプリを正式にリリースし、ブラウザ上で提供してきた生成AI動画制作ツールを手元で手軽に扱えるようにしました。
リンキン・パークの制作ツールが手元に
これまでKaiberはWebブラウザを中心に展開され、数百万人のクリエイターに利用されてきました。今回のアプリでは、テキストからの動画生成、画像からの動画生成、そして既存映像の画風を変えるビデオ・トゥ・ビデオ機能がそのまま移植されています。
スマートフォンで撮影した日常の動画を取り込み、好みの画風を指定してスタイリッシュな映像へ変換することが可能です。UI設計はデザイン会社STRVとKaiberのデザイン責任者エデ・シュバイツァーが共同で手がけています。
料金体系は、100クレジットが付与される無料トライアルが用意されています。有料プランは月額5ドルで300クレジットのExplorer、月額15ドルで1000クレジットのPro、月額30ドルで2500クレジットのArtistの3段階となっています。
アーティスト公認プリセットと手軽な共同制作
今回のアプリで特にユニークなのは、音楽アーティストとの連携機能です。
ヤング・ベエ、オーガスト・カンプ、そしてKaiberのCTOであり音楽プロデューサーでもあるOksami(エリック・ガオ)らの楽曲クリップがアプリ内に組み込まれています。ユーザーは彼らが監修したAIアートスタイルのプリセットを使って、独自のミュージックビデオを制作できます。
もちろん自分の楽曲ファイルをインポートして映像をつけることも可能です。CEOのヴィクター・ワンは、従来の映像制作スキルがなくても誰もがポケットの中で表現できる環境を作りたいと語っています。
なぜ重要か
私たちは、Kaiberのモバイル展開は非常に理にかなった一手だと考えます。多くの動画生成AIがPCブラウザ上でプロ向けツールとしての進化を急ぐなか、ショート動画や音楽カルチャーの主戦場は明らかにスマートフォンです。
特に予算のないインディーズアーティストや音楽ファンにとって、月額数ドルで本格的なプロモーション映像が作れるメリットは極めて大きいです。難解なプロンプトを練り上げる必要がなく、アーティスト公認のプリセットを選ぶだけで一定のクオリティに達する体験は、参入障壁を劇的に下げています。
一方で課題もあります。スマホの通信環境でクラウドレンダリングを待つストレスや、プリセットが普及するにつれてSNS上で似たような映像が溢れる飽和感は避けられません。それでも、汎用ツールとして争うのではなく「音楽と映像の共創プラットフォーム」という独自の立ち位置に特化した戦略は、競合との差別化として際立っています。
情報源 (2)
- @KaiberAI(新しいタブで開きます)原文twitter.com
- techtimes.com(新しいタブで開きます)報道techtimes.com