InSpatio-World 1.5:画像1枚とカメラ軌道から4D空間を生成する世界モデル
InSpatioが4D世界モデル「InSpatio-World 1.5」をオープンソースで公開した。単一画像やパノラマ、動画から未知の視点を推論し、指定したカメラ軌道に沿って一貫した空間巡回やバレットタイム映像を生成できる。サイズは6GB未満で、一般的なGPUでも動作する。

InSpatio-World 1.5は、静止画や動画からインタラクティブな4D空間を生成できるオープンソースの世界モデルです。画像とカメラの移動軌道を与えるだけで、指定したルートに沿って空間内を巡回する映像を生成します。
バージョン1.0は参照動画のみに対応していましたが、1.5では入力形式が大幅に拡充され、より手軽に高度なカメラワークを試せるようになりました。
何ができるのか
InSpatio-World 1.5は、空間構造を理解するスマートな仮想カメラのように機能します。
単一の画像を入力すると、元のフレームの外側にある隠れた空間を推論し、被写体の質感や奥行きを保ちながらカメラを進めることができます。
複数の同期画像を入力すれば、被写体の周りを回り込む滑らかなバレットタイム効果を作成可能です。
さらにパノラマ画像や動画の入力にも対応しています。動画を入力した場合は、被写体の動きをそのまま維持しながら視点を移動でき、任意のタイミングで時間を止める演出も行えます。
この機能は、未知の視点を推論する「次視点予測」によって実現されています。既存の画角から3次元的な構造を割り出し、カメラが大きく動いても物体の形状や細部の一貫性を保ち続けます。
動作環境と導入方法
個人開発者やクリエイターにとって最大の強みは、その軽さにあります。
本モデルはWan 2.1の1.3Bモデルをベースに構築されており、ファイルサイズは6GB未満です。高価なデータセンター向けGPUを用意しなくても、一般的なコンシューマー向けGPUで十分に動作します。
前身となるバージョン1.0は、動的世界のリアルタイム評価で首位を獲得し、単一GPUで24 FPSを達成していました。1.5もその軽量設計を受け継いでいます。
現在、ソースコードと実行手順はGitHubおよび公式プロジェクトページで公開されており、リポジトリを取得してローカル環境で直接セットアップできます。
なぜ重要か
テキストから動画を生成するモデルが乱立するなか、カメラワークを厳密に制御できるツールは貴重です。映像制作者が求めているのは、ランダムな映像ではなく、思い通りのアングルと動きです。
InSpatio-World 1.5を使えば、コンセプトアート1枚から絵コンテの事前検証(プリビズ)やカメラテストを低コストで進められます。空間知能やロボティクスの環境シミュレーション用途としても実用的です。
元画像から完全に隠れた死角へ回り込むと細部の破綻が起きる可能性はありますが、6GB未満で一般的なグラフィックボードで動く手軽さを考えれば、クリエイターなら一度試す価値があります。
情報源 (3)
- inspatio.com(新しいタブで開きます)原文inspatio.com
- inspatio.github.io(新しいタブで開きます)報道inspatio.github.io
- youtube.com(新しいタブで開きます)報道youtube.com