HONOR、首振りやダンスができる「Robot Phone」や人型ロボットを披露
HONOR は MWC 2026 で 4 自由度の超小型ジンバルを内蔵したコンセプト機「Robot Phone」や初の人型ロボットを披露した。スマホ自身が頷きや追尾などの身体表現で応答する具身 AI を提案している。最薄 8.75mm の折りたたみ機 Magic V6 も同時発表した。
バルセロナで開催されたMWC 2026で、HONORは従来のスマートフォンの枠組みを飛び越える野心的な製品群を披露しました。自律的な機械可動ギミックを備えたコンセプト機「Robot Phone」に加え、次世代折りたたみ旗艦モデル「Magic V6」、さらには初の人型ロボットまでを一挙に発表しています。
Robot Phoneは、いわゆる具身知能(Embodied AI)を端末に組み込んだ新しい試みです。本体内部に独自開発の超小型モーターと4自由度(4DoF)のジンバル機構を統合し、200メガピクセル(2億画素)のカメラと3軸手ブレ補正を組み合わせました。
うなずき、踊る、機械駆動スマートフォン
このRobot Phone最大の特徴は、単なる画面表示や音声応答にとどまらない身体的なリアクションです。ビデオ通話時にはユーザーの動きに合わせてカメラが全方位で自動追尾するほか、会話内容に応じてうなずいたり首を横に振ったりといった感情表現を行います。音楽のリズムに合わせてダンスを披露することすら可能です。
撮影面では、AI SpinShot機能により90度や180度の自動回転撮影が片手で可能となり、プロのようなカメラワークを端末単体でこなします。HONORは折りたたみ端末の開発で培った超小型化と軽量素材の知見を投入し、モーターを内蔵しながらも携帯可能なサイズ感を実現しました。
また同社は、店舗案内や施設巡回、日常の見守りを想定した初の人型ロボットも公開しました。スマートフォンで蓄積したユーザー理解やエコシステムをそのまま物理ロボットへシームレスに引き継ぐ構想を描いています。
厚さ8.75mmに6660mAhを詰め込んだMagic V6
一方、今年後半にグローバル投入が予定されている実用旗艦モデルが「Magic V6」です。折りたたみ時の厚さはわずか8.75mmに抑えられ、IP68およびIP69の高水準な防塵・防水性能をクリアしています。
最大のトピックはバッテリー技術の進化です。ATL社との協業により、シリコン含有率25%を達成した第5世代シリコンカーボン負極材を採用し、超薄型ボディに6660mAhという大容量を詰め込みました。さらに展示では、シリコン含有率32%でエネルギー密度900Wh/Lを超える次世代ブレードバッテリーも公開し、将来的な7000mAh超えを示唆しています。
ディスプレイは外部最大6000nit、内部最大5000nitの明るさを誇り、画面の折り目(折り筋)の深さを前世代から44%削減しました。SoCにはSnapdragon 8 Elite Gen 5を初搭載し、Appleのエコシステムともシームレスに連携できる機能性を備えます。
このほか、4.8mmの極薄設計でOpenClaw AIアシスタントを動かせるLinux Labを備えたタブレット「MagicPad 4」や、Intel Core Ultra シリーズ3を搭載した「MagicBook Pro 14」も発表されました。
なぜ重要か
今回の発表は、HONORがデバイスの極限設計と次世代AIの物理的アプローチの両面で極めて先鋭化していることを示しています。
まず一般ユーザーにとって現実的なインパクトを持つのがMagic V6です。これまで折りたたみ端末の最大の弱点とされてきた「分厚さ」と「バッテリー持ち」を、8.75mmと6660mAhという驚異的な数値で過去のものにしようとしています。Appleエコシステムとの連携を含め、メイン端末として乗り換えるハードルは劇的に下がったと評価できます。
一方でRobot Phoneのような具身知能へのアプローチは、業界のAI競争に新たな視点を投げかけています。多くのメーカーが画面内のソフトウェアエージェントにとどまるなか、HONORはハードウェアそのものを動かすことで対話体験やカメラ撮影を進化させようとしています。
スマートフォンのような過酷な日常使用環境において、可動部を持つギミックが落下衝撃や耐久性に耐えうるのかという懸念は依然として残ります。しかし、成熟しきって外観の変化が乏しくなったスマートフォン市場において、機械構造とAIを融合させて新しい体験を切り開こうとする姿勢は、競合他社に対しても強い刺激となるはずです。
情報源 (1)
- honor.com(新しいタブで開きます)原文honor.com