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月面ホテルの予約受付が開始:GRU Space、最大100万ドルの手付金を募集

公開 拡散指数 43

YCが支援するスタートアップのGRU Spaceは、月面ホテル計画を発表し、初期旅行者向けに25万〜100万ドルの手付金募集を開始した。2032年にSpaceX宇宙船の乗客向けに4人収容の膨張式拠点を打ち上げる計画だが、現時点で同社の正規従業員は創業者を含め2名のみだ。

月面ホテルの予約受付が開始:GRU Space、最大100万ドルの手付金を募集
画像:arstechnica.com

月面旅行の計画はまだ遠い未来のSFのように思えますが、すでにその宿泊予約の受付を始めた企業が現れました。

有名アクセラレーターのY Combinatorが支援する新興企業GRU Spaceは、月面ホテル構想を発表しました。初期の滞在枠を確保したい富裕層に向け、25万〜100万ドルの手付金の募集を開始しています。

計画通りに進めば、早ければ2032年にも最初のホテル拠点が月面に送り込まれる予定です。

膨張式モジュールと月面レンガの宮殿

GRU Spaceが最初に打ち上げを計画しているホテルは、最大4人を収容できる膨張式構造の居住モジュールです。SpaceXの宇宙船スターシップで月面に到着した旅行者に、船外での宿泊拠点を提供することを目的としています。

有人運用に先立ち、同社は2029年に10キログラムの実証用ペイロードを民間の月着陸船に搭載して打ち上げる予定です。極限環境下での膨張式構造の展開や、現地製造技術の実現性を検証します。

その後の展開として、月面の素材で作る「月面レンガ」を活用し、サンフランシスコの美術宮殿を模した恒久的な宿泊施設を建設する壮大なビジョンも掲げています。

創業者の陳斯凱勒は、カリフォルニア大学バークレー校で電気工学とコンピュータサイエンスを修めたばかりの22歳です。テスラでのインターン経験に加え、宇宙へ送られたNASA資金提供の3Dプリンター開発に携わった実績を持ちます。

社員わずか2名で挑む巨大構想

どれほど雄大な構想であっても、現状のGRU Spaceは極めて小さな組織にすぎません。

昨年12月下旬の取材時点で、同社の正規従業員は創業者である陳斯凱勒のほかに1名しかいませんでした。つまり、わずか2人の体制で月面開発を推進している状態です。

月面の基本的なインフラすら整っていない段階で、一般から最大100万ドルもの予約金を集める手法には、荒唐無稽だという批判もつきまといます。

それでも創業者は真剣です。月面資源の採掘が注目されるなか、長期的に最も確実な商業活動は月面観光であると信じ、自社を長期定住を支えるインフラ企業と位置づけています。

なぜ重要か

一般ユーザーの視点で見れば、数十万ドルから百万円規模の手付金を今支払うのは、極めてリスクの高い冒険的な投資にすぎません。2032年の実現性には依然として不確定要素が多く、現段階で手を出すべき対象はごく一部の富裕層に限られます。

一方、宇宙産業全体にとっては、月面輸送の先にある需要を見据えた興味深い動きといえます。SpaceXなどの大型ロケットによって月へのアクセス費用が下がれば、次に必要となるのは「月面でどこに滞在するか」という居住空間です。GRU Spaceはロケット開発ではなく、下流の滞在インフラに狙いを定めています。

美術宮殿のような意匠を掲げる構想は現時点では話題作りの側面が強いものの、膨張式モジュールを採用し、まずは10キログラムの小型機で技術実証を行うロードマップ自体は堅実です。この微小なスタートアップが構想倒れに終わるか否かは、2029年の実証実験が最初の試金石となるでしょう。

情報源 (1)

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    arstechnica.com(新しいタブで開きます)原文arstechnica.com

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