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業界動向

Google報告:攻撃者がAIでゼロデイ脆弱性を発見・兵器化

公開 拡散指数 43

Googleの脅威インテリジェンスグループは、攻撃者がAIを利用してオープンソースツールの2FA回避ゼロデイ脆弱性を発見・兵器化した事例を初確認したと発表した。マルウェアがAIでシステム状態を解釈し自律実行する動きも進んでおり、攻撃前に検知・対処したとしている。

Google報告:攻撃者がAIでゼロデイ脆弱性を発見・兵器化
画像:cloud.google.com

生成AIがサイバー攻撃に使われる懸念は以前から指摘されていましたが、脅威はいよいよ新たな段階に入りました。

Googleの脅威インテリジェンスグループ(GTIG)は、サイバー犯罪グループがAIを利用してゼロデイ脆弱性を発見し、兵器化(攻撃コード化)していた事例を初めて確認したと発表しました。攻撃者はこの脆弱性を悪用した大規模な攻撃を計画していましたが、GTIGの事前検知と開発元への報告によって被害は未然に防がれました。

攻撃コードに残された「AIの幻覚」

標的となったのは、広く使われているオープンソースのWebシステム管理ツールでした。発見されたゼロデイは、正規の認証情報を持つ攻撃者が二要素認証(2FA)を完全にバイパスできるというものです。

この脆弱性は、メモリ破壊や入力値の検証不足といった従来の機械的スキャナーが見つけるバグではありませんでした。開発者がコード内に記述していたハードコードされた信頼前提という、高レベルなセマンティック論理の欠陥でした。最先端のLLMは文脈を読み解く能力が高いため、2FAの適用ルールと例外処理の矛盾を難なく見つけ出してしまったのです。

GTIGがAIの関与を確信した背景には、攻撃コードの不自然な丁寧さがありました。作成されたPythonスクリプトには、教科書のような整ったフォーマットや親切すぎるヘルプ表示、さらにはLLM特有のハルシネーション(幻覚)によって捏造された架空のCVSSスコアまで含まれていました。

国家が関与する標的型攻撃グループもAI活用を急いでいます。中国関連グループUNC2814は「熟練のセキュリティ監査員」になりきらせるプロンプトでTP-Linkファームウェアなどの脆弱性を探らせていました。さらに、かつて中国で運営されていたバグ報奨金プラットフォーム「烏雲(WooYun)」の過去事例8万5000件超を学習させたClaude用プラグインを使い、論理欠陥の特定能力を強化していたグループも確認されています。

北朝鮮のAPT45は無数のプロンプトを自動化してPoC検証を繰り返し、ロシア関連グループは検知を回避する難読化ネットワークやポリモーフィックマルウェアを構築しています。PROMPTSPYのように、感染先のマシン状態をAI自身が自律的に解釈し、その場で次の実行コマンドを生成するマルウェアも登場しています。

なぜ重要か

脆弱性リサーチの参入障壁が、根本から崩れ始めたと私たちは考えます。ゼロデイの発見は従来、高度な専門技術と膨大な時間を必要とする職人技でしたが、論理的な矛盾を突くタスクにおいて、LLMはすでに人間の上級アナリストに近い威力を発揮し始めています。

開発者や一般企業にとって厄介なのは、これまでの静的解析ツールやファジングでは検出できない種類の欠陥が狙われている点です。コードの文法が正しく、メモリ安全性が担保されていても、設計上の甘い例外ロジックをAIに見破られてしまえば防げません。2FAのような必須の多層防御すら突破されるリスクがあります。

さらに懸念されるのは、攻撃者が単にAIを使うだけでなく、OpenClawなどのエージェントツールと組み合わせた自動化パイプラインを構築している点です。標的環境に合わせて動的に攻撃手順を組み立てるマルウェアが実戦投入されつつある以上、シグネチャ頼みの旧来のセキュリティ対策では太刀打ちできません。防御側もBig SleepやCodeMenderのようなAI自動修正ツールの導入を急がなければ、防衛格差は広がる一方です。

情報源 (1)

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    cloud.google.com(新しいタブで開きます)原文cloud.google.com

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