Google検索がBardの共有チャットをインデックス化、非公開の会話が検索結果に流出
ユーザーがリンク共有したBardの会話履歴がGoogle検索のインデックスに登録され、検索結果に一般公開されていたことが判明した。Googleは意図した挙動ではないと認め、検索結果から除外する修正を進めていると説明している。

AIとのやり取りをリンクにして同僚や家族に送ったつもりが、世界中の誰もが検索できる状態でGoogleに登録されていたとしたらどうでしょうか。
Googleの会話型AI「Bard」で、まさにその事態が起きました。SEOコンサルタントのGagan Ghotra氏が、ユーザーが共有したBardの会話リンクがGoogle検索のインデックスに登録され、検索結果に一般公開されているのを発見しました。
チャットのリンクを誰かに共有した途端、Googleのクローラーがそれを拾い上げ、ウェブ検索結果に並べてしまっていたわけです。
「リンク共有」と「全体公開」の食い違い
この件がX(旧Twitter)で指摘されると、Google Brainの研究者であるPeter J. Liu氏は、インデックスされたのはユーザー自身が共有ボタンを押した会話だけであり、すべてのチャットではないと返信しました。
しかしGhotra氏は、大半のユーザーはリンクを知っている相手にだけ見せるつもりで共有機能を使っており、まさかGoogle検索に引っかかるようになるとは夢にも思っていないと反論しました。
その後、Googleの公式検索リエゾン(Search Liaison)アカウントが対応に乗り出し、共有チャットがGoogle検索にインデックスされることは意図した挙動ではないと説明しました。現在は検索結果に表示されないようブロック作業を進めているとのことです。
またGoogleの広報担当者は米VentureBeatに対し、GmailやGoogle Docs、Google Driveと連携した最近の拡張機能によるデータは、この共有リンクの対象外であると補足しています。
なぜ重要か
今回の件は、急ピッチでAI事業を進めるGoogleにとって、非常に手痛い失態だと考えられます。
ユーザーにとってのリスクは明白です。ビジネスの草案やプライベートな相談など、機密性の高い内容をAIに投げるケースは日常茶飯事です。「限定公開のリンク」だと思っていたものが、世界最大の検索エンジンに丸見えになっていたとなれば、ツールの共有機能を安心して使えなくなります。
また、OpenAIのChatGPTと激しく競り合い、次世代モデル「Gemini」の投入を控える中で、本業である検索部門とAI部門の連携の甘さを露呈した格好です。
URLを知る人だけに共有する機能と、クローラーに巡回させる設定を区別するのは、ウェブ開発としては初歩的な領域です。個人データと深く結びつくAIアシスタントだからこそ、こうした基本的な権限管理の甘さはユーザーの不信感を一気に強めてしまいます。
情報源 (1)
- venturebeat.com(新しいタブで開きます)原文venturebeat.com