Google MakerSuiteの画面が流出:Gemini連携とプロトタイプ生成ツール「Stubbs」が判明
開発者が Google MakerSuite の未公開 UI をリークした。マルチモーダルモデル Gemini が統合されるほか、1 つのプロンプトからアプリのプロトタイプを自動生成・公開できる未発表ツール「Stubbs」の存在が明らかになった。

GoogleのマルチモーダルAI「Gemini」の登場を誰もが待ち望むなか、多くの人はそれがBard経由で世に出るものと考えていました。しかし、ある開発者がリークした情報により、Googleが開発者向けツールに驚きの隠し球を用意していることが明らかになりました。
開発者のBedros Pamboukian氏が、Googleの開発者向けプロトタイピング環境「MakerSuite」の未公開UIのスクリーンショットを公開しました。PaLM 2を置き換える形でGeminiが統合されることだけでなく、これまで完全に伏せられていた新ツール「Stubbs」の存在が示されています。
プロンプト1行で動くプロトタイプを作る「Stubbs」
Geminiの性能もさることながら、今回のリークで最大の目玉と言えるのがこのStubbsです。
Stubbsは、プロンプトを1行入力するだけで、Web上で動くアプリのプロトタイプを自動生成できる機能です。作りたいアプリの参考画像をアップロードして指示を与えることもできます。
本格的な本番用ソースコードを出力するものではなく、イメージとしては「実際に操作できるAI製Figmaプロトタイプ」に近いです。生成からデプロイ、公開リンクの発行までがひとつの画面で完結するように設計されています。
さらに「Stubbs Gallery」と呼ばれる共有コミュニティも用意されています。作成したアプリはデフォルトでは非公開ですが、公開設定にすれば誰でも閲覧でき、他人の作品を「Remix」して自分好みにアレンジすることも可能です。なお、現時点でプロンプトの提案機能には下位モデルであるtext-bisonが使われていました。
開発者向け画面にGeminiが静かに合流
リーク画面では、MakerSuite(コードネーム:Alkali)におけるGemini(コードネーム:Jetway)の挙動も確認できます。
用意されたサンプル画像からは、文字認識や物体検出、キャプション付け、画像全体の文脈理解といったマルチモーダル機能が確認できます。出力側でも外部画像の埋め込みやHTMLコンテンツの描画を許可する設定が見受けられました。
ただし制限事項もあります。テキスト形式とデータ形式のプロンプトではマルチモーダル入力が可能な一方、チャット形式のプロンプトでは現時点で画像入力に対応していません。そのほか、作業中の自動保存機能や、英語以外のプロンプトをブロックしていた言語フィルターの撤廃など、実用的な改善も含まれています。
なぜ重要か
私たちは、Stubbsの登場が「AIを活用したプロトタイピングの敷居を劇的に下げる一歩」になると考えています。これまでのAPI提供プラットフォームは、パラメータを調整してテストするだけの無機質な場所になりがちでした。
プロンプトを入力するだけで実際に触れるURLが即座に発行される仕組みは、プロダクトマネージャーやデザイナー、個人開発者にとって大きな武器になります。アイデアを他人に伝える際、何日もかけてコードを書く必要がなくなるからです。
さらに、他人のアイデアをRemixできるギャラリー機能を備えている点も巧みです。オープンソースやデザインツールがそうであったように、コミュニティ内での再利用が活発になれば、Googleのエコシステムにユーザーを強く引き留める力になります。
生成されるプロトタイプの実用度がどこまで通用するかはGemini自体の実力次第ですが、MakerSuiteを単なるテスト環境から「アプリのインキュベーター」へ引き上げようとするGoogleの狙いは、非常に筋が良いと言えます。
情報源 (1)
- medium.com(新しいタブで開きます)原文medium.com