Google、AIコーディングエージェント「Jules」のCLIツールとAPIを公開
GoogleはAIコーディングエージェント「Jules」向けの軽量コマンドラインツール「Jules Tools」を発表し、「Jules API」の早期アクセスを開始した。ターミナル上でタスクの実行・検証ができるほか、CI/CDやSlackとの連携も可能になる。

開発者にとって、ブラウザとターミナルの間を行き来するコンテキストスイッチほど集中力を削ぐものはありません。
Google は 10 月 2 日、自律型コーディングエージェント Jules 向けの軽量コマンドラインインターフェース「Jules Tools」を発表し、同時に Jules API の一般提供を開始しました。これにより、Web ブラウザや GitHub を開くことなく、ターミナルや CI/CD パイプライン、Slack から直接タスクを実行できるようになります。
ターミナルから非同期でタスクを任せる
これまで Jules は Web サイトと GitHub 連携経由でのみ利用可能でした。今回の Jules Tools CLI により、エンジニアは普段のコマンド操作と並行してエージェントに作業を任せ、ローカル環境にとどまったまま結果を検証できます。
Google Labs のプロダクトディレクターである Kathy Korevec 氏によると、既存の Gemini CLI が人間と密に対話しながら進めるツールであるのに対し、Jules は承認された計画に基づいてバックグラウンドで独立してタスクを完遂する設計になっています。どちらも Gemini 2.5 Pro をベースにしていますが、Jules はより自律的な作業に特化しています。
一般公開された API を使えば、Slack でバグ報告があった際に自動で修正タスクをトリガーするといった連携も可能です。直近ではユーザーの好みを覚えるメモリ機能や環境変数管理、ファイルセレクターなどの機能も追加されています。料金は無料枠で 1 日 15 タスクまで利用でき、Google AI Pro(月額 19.99 ドル)や Ultra(月額 124.99 ドル)で上限を拡張できます。
なぜ重要か
エンジニアにとって、使い慣れたターミナルや既存の CI/CD に組み込める価値は大きいです。ブラウザ上のチャット画面を開いてプロンプトを投げる手間が省けるため、テストコードの追加や定型的なリファクタリングを自動化する実用ツールとして今すぐ試す価値があります。
Google のアプローチは賢明だと考えます。独自の統合開発環境(IDE)をゼロから押し付けるのではなく、まずは CLI と API で既存のワークフローに入り込み、開発者のマッスルメモリーに寄り添う道を選びました。ノーコード寄りの制作ツールで行き詰まったコードを Jules に持ち込んで修復させるプロも増えており、実務志向のエージェントとしての立ち位置を固めつつあります。
一方で課題は監視のしやすさです。Jules は自律的に動く反面、途中で詰まった場合は人間の助けを待ちます。しかし現時点ではモバイル向けのネイティブ通知に対応していないため、席を外している間にタスクが止まってしまうリスクが残ります。
情報源 (2)
- blog.google(新しいタブで開きます)原文blog.google
- techcrunch.com(新しいタブで開きます)報道techcrunch.com