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業界動向

Google、Anthropic対抗でAIコーディング「専任チーム」結成 ブリン氏が直率

公開 拡散指数 43

米The Informationによると、Google共同創業者セルゲイ・ブリン氏の主導で、DeepMind内にコード生成AI強化の専任チームが立ち上げられた。社内評価でClaudeに遅れをとるGeminiをテコ入れし、AIが次のAIを自律訓練するシステムの実現を急ぐ。

自社のAI研究者がコードを書く際、ひそかに競合のツールを使っているとしたら、創業者が現場に乗り込んでくるのも無理はありません。

The Informationの報道によると、Google共同創業者セルゲイ・ブリン氏がDeepMindを直率し、Anthropicのコーディング能力を打ち負かすための専任チーム(攻堅チーム)を結成しました。

社内評価の敗北と「Jetski」ランキング

この専任チームを率いるのは、これまでDeepMindで事前学習チームを率いてきた研究エンジニアのセバスチャン・ボルゴー氏です。最高技術責任者(CTO)のコライ・カヴクチュオグル氏とブリン氏の直属で動きます。

チーム立ち上げの引き金となったのは、耳の痛い社内評価でした。DeepMindの研究者たち自身が、コード生成においてGeminiよりもAnthropicのClaudeの方が優れていると評価していたのです。

自動化の進捗にも差が開いています。現在、Google社内でAIが生成するコードは約50%にとどまりますが、Anthropicはほぼ完全な自動化を達成していると報じられています。

そこでGoogleは社内ツールの強制活用に乗り出しました。Geminiのエンジニアは複雑な業務で社内エージェントツールの使用が義務付けられ、その利用状況は「Jetski」と呼ばれる社内ランキングで可視化されています。チームは長時間の思考を要する長期タスクの攻略や、Google固有のコードベースを用いた追加学習に集中しています。

真の狙いは「AIがAIを訓練する」世界

しかし、ブリン氏の視線は単なる競合潰しの先を見ています。

社内メモの中でブリン氏は従業員に対し、真の目標は「次の世代のAIを訓練できるAI」の実現であり、コーディングこそがGeminiをその地点へ導く最短ルートだと語りました。

プログラムコードは、正しく動くかエラーを吐くかが明確に判定できるため、強化学習や自己改善ループを回すための最も頑丈な土台になります。コーディングを極めることは、自律的な自己進化AIへの直行便を意味します。

なぜ重要か

この動きは、一般向けプロダクトの機能追加というより、Googleという組織そのものの開発基盤を再構築する社内改革です。

開発者にとって、GeminiのAPIが明日劇的に変わるわけではありません。しかし、彼らが狙っているのが「長期タスク」と「社内専有コードへの適応」である以上、近い将来登場するモデルは、断片的な関数生成にとどまらず、巨大なレポジトリ全体を自律的に改修できる実戦的なエージェントへ進化する可能性が高いと言えます。

業界全体で見れば、Claudeが築いたエンジニア層の強固な支持に対し、Google経営陣が本気で危機感を抱いた証拠でもあります。2025年末に話題をさらった後、2026年初頭の立ち上がりがやや鈍かったGoogleですが、創業者が前線復帰したことで社内の優先順位は完全に塗り替えられました。

公開ベンチマークのスコア稼ぎではなく、Jetskiのような仕組みで社員に泥臭く自社ツールを使い込ませ、実務の現場で鍛え上げる手法は極めて現実的で賢明だと私たちは考えます。AIが次のAIを開発する自律サイクルの主導権を誰が握るのか、その前哨戦が始まっています。

情報源 (1)

  1. [1]
    theinformation.com(新しいタブで開きます)原文theinformation.com

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