Google 検索広告の AI Max 移行:DSA 自動更新は 2027 年に延期、CV は 7% 向上
Google は動的検索広告(DSA)を後継の「AI Max」へ移行すると発表した。全機能の利用で同等コストながらコンバージョンが平均 7% 向上するという。広告主からの要望を受け DSA の自動移行は 2027 年 2 月へ延期されたが、ACA などは 2026 年 9 月から順次自動移行される。

Google 検索広告を運用してきたマーケターにとって、動的検索広告(DSA)はキーワードで拾いきれない検索需要を網羅するための定番ツールでした。ウェブサイトを指定するだけで、関連性の高い見出しや遷移先が自動生成される仕組みです。
しかし、この長寿機能もついに世代交代を迎えます。Google は検索広告の基盤を後継機能である「AI Max」へ移行し、従来の DSA や自動作成アセット(ACA)、キャンペーン単位の部分一致設定を順次統合していくと発表しました。
ベータ版を脱した AI Max の実力
AI Max は世界で数十万の広告主によるテストを経て、今回正式版としてリリースされました。従来の DSA がウェブページの記述内容に依存していたのに対し、AI Max はユーザーのリアルタイムな検索意図シグナルを掛け合わせて配信機会を広げます。
Google の公表データによると、検索語句のマッチング、テキストのカスタマイズ、最終ページ URL の拡張という 3 つの主要機能をすべて有効にした場合、同様の獲得単価や費用対効果(CPA/ROAS)を維持しながら、コンバージョン数が平均 7% 増加したといいます。
完全なブラックボックス化を防ぐため、ブランド除外設定や地域管理、テキスト生成のガイドラインといった制御機能も強化されています。
広告主の声を受けて DSA 自動移行は 2027 年に延期
当初の計画では、すべての対象設定が 2026 年 9 月から一括で自動移行される予定でした。しかし、運用の混乱を懸念する広告主からのフィードバックを受け、Google はスケジュールを調整しました。
構造が複雑な DSA の自動移行については、2027 年 2 月まで延期されることが決定しました。自動移行時には従来の動的広告グループが標準広告グループへと引き継がれ、過去の設定やデータも維持される見込みです。
一方で、自動作成アセット(ACA)やキャンペーン単位の部分一致設定を利用しているキャンペーンは、当初の予定通り 2026 年 9 月から自動移行が始まります。また、9 月以降は管理画面や API 経由での従来の DSA 新規作成ができなくなります。
Google は今週から手動移行ツールの提供を開始しており、強制移行を待たずに自ら設定を確認しながら移行することを推奨しています。
なぜ重要か
キーワードを細かく調整して入札する時代から、AI に目的と枠組みを与えて最適化を委ねる時代へのシフトが、いよいよ決定的な段階に入ったことを示しています。
私たちの見立てでは、Google が DSA の自動移行を 2027 年 2 月へ先送りした判断は極めて現実的です。DSA は大規模サイトの在庫連動や複雑な URL ルールと密接に結びついており、年末商戦の直前に強制移行させれば広告主の大反発を招く恐れがありました。ACA を予定通り進めつつ DSA に猶予を与える形は、反発を抑えつつ自動化を推進する巧みな落としどころと言えます。
広告運用者にとって、2027 年初頭の自動移行まで何もしないのは得策ではありません。今週公開された移行ツールを使って事前にテストを行い、ブランド保護の制限が正しく機能するかどうかを今のうちに検証しておく価値があります。
情報源 (1)
- blog.google(新しいタブで開きます)原文blog.google