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業界動向

GMが自動車設計に生成AIを導入、スケッチから3D動画化を1日未満に短縮

公開 拡散指数 37

ゼネラルモーターズ(GM)は車両デザイン工程に生成 AI を組み込んだワークフローを発表した。スタートアップの Vizcom と連携し、手描きスケッチを 1 日足らずで 360 度 3D モデルや走行アニメーションへ変換。AI 仮想風洞により空気抵抗シミュレーションも 2 週間から即時反映へ短縮される。

GMが自動車設計に生成AIを導入、スケッチから3D動画化を1日未満に短縮
画像:businessinsider.com

新車の開発には通常5年から7年という膨大な年月がかかります。手描きのスケッチを立体データに起こし、動的なアニメーションを作るだけでも、複数のチームを行き来しながら数カ月を費やすのがこれまでの常識でした。

サプライチェーンの混乱や関税、さらに猛烈なスピードで開発を進める中国製EV勢の台頭に直面するゼネラルモーターズ(GM)は、この伝統的な開発プロセスを打破するため、生成AIをデザイン現場へ本格的に導入しました。

スケッチから360度モデル化までを1日未満に短縮

GMによると、クルマづくりの発端は今でもデザイナーがスケッチを描く人間の手作業から始まります。劇的に変わったのはその後の可視化スピードです。

GMはAIスタートアップのVizcomと連携し、複数角度の手描きスケッチから360度モデルを立ち上げ、走行アニメーションまで作成できる社内ツールを構築しました。従来は何カ月もかかっていたこの工程が、今では1日足らずで完了するといいます。

さらに大きな変化が起きたのが、開発の中で特に時間を要していた空力性能のテストです。

従来は数値流体力学(CFD)シミュレーションを用いて気流を解析しており、デザイン部門とエンジニア部門が修正を繰り返すサイクルには約2週間を要していました。GMはAIを活用した仮想風洞を開発し、空気抵抗値をほぼリアルタイムで推定できるようにしました。

GMのバーチャル統合エンジニアリングディレクターであるRene Strauss氏によると、デザイナーと空力エンジニアが同じ画面の前に座り、フロントガラスの角度を微調整してわずか1分強で新しい抵抗値を確認できるようになったといいます。

また、車内の振動を低減する補強パーツの設計に機械学習を用いたところ、人間の寛骨(骨盤の骨)に酷似した有機的な形状が提案され、積層造形(3Dプリンティング)技術を使って即座に試作された事例も明かされました。

なぜ重要か

自動車メーカーのAI活用といえば、これまでは工場の生産ライン最適化やサプライチェーン予測など、製造現場の裏方が中心でした。GMが今回、最も人間の感性に依存してきたデザインの初期フェーズに生成AIを持ち込んだ判断は極めて合理的です。

私たちが注目すべきだと考えるのは、AIにデザインそのものを丸投げするのではなく、部門間の引き継ぎや待ち時間を削ぎ落とすコラボレーションツールとして位置づけている点です。2週間かかっていた空力テストのフィードバックが1分になれば、同じ開発期間の中で試行錯誤できるアイデアの数は桁違いに増えます。

製品開発サイクルが極めて速い中国EVメーカーに対抗する上で、欧米の伝統的メーカーにとって開発期間の短縮は文字通りの死活問題です。物理シミュレーションをAIで代替するアプローチは、コストと期間を同時に削る有効な一手になります。

ただし、AIによる最適化計算を突き詰めるあまり、どのメーカーのクルマも似たり寄ったりの形状に収束してしまうリスクは残ります。とはいえ、生き残りをかけたスピード競争において、GMが示したこのワークフロー改革は業界全体に強い刺激を与えるはずです。

情報源 (1)

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    businessinsider.com(新しいタブで開きます)原文businessinsider.com

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