Google SheetsのGemini、関数のエラー原因や修正手順を解説可能に
Google は Google Sheets 内の Gemini を強化し、数式のエラー原因の解説や修正手順の提案に対応させた。右サイドバーでデータ処理の指示を出すと適切な関数を提案し、失敗理由も教えてくれるため、関数の選定に悩む時間を減らせる。

スプレッドシートの数式がエラーを吐いたとき、原因の特定ほど面倒な作業はありません。Google がその悩みに本格的なメスを入れました。
Google スプレッドシートに Gemini が組み込まれてから9か月が経ちました。米 The Verge の9月25日の報道によると、サイドバーの Gemini がテキストやグラフの生成だけでなく、数式の解説やトラブルシューティングに対応しました。数式がエラーになった際、なぜ失敗したのかの理由と、具体的な修正手順を案内してくれます。
右側のサイドバーが数式の家庭教師に
Gemini はシート右側のチャットパネルに常駐します。データをどう処理したいかを尋ねると、推奨される数式と設定手順が提示されます。同じ処理を実現できる数式が複数ある場合は、それぞれの選択肢の違いも解説してくれます。
提示された数式は、横に表示されるボタンを押すだけで該当セルへ直接挿入できます。条件に合う項目を数えたいときに、COUNTIF なのか COUNTUNIQUE なのかを調べる検索の手間が省けます。
少し複雑な依頼にも筋道を立てて答えます。例えば出席者の移動距離をまとめて計算したいと尋ねると、Gemini はスプレッドシート上で直接距離を算出することはまだ学習中だと正直に告げつつ、2つの代替案を返しました。Google Maps API を呼び出すカスタムスクリプトを書くか、緯度経度から直線距離を算出する「球面三角法(ハバーサインの公式)」の数式を使うかです。数式に含まれる「6371」という数字がキロメートル単位の地球の半径であることまで丁寧に教えてくれます。
なぜ重要か
スプレッドシートを使う日常業務において、最も実用的な改善の一つだと考えます。
一般ユーザーやデータ集計に不慣れな人にとって、エラー解消のために別タブを開いて検索したり、外部のチャットAIにコードを貼り付けて相談したりする手間が一気になくなります。作業画面の中で文脈を読んだ上でエラーを指摘してくれるため、いま試す価値は十分にあります。
一方で限界もあります。住所から緯度経度を自動で割り出すような外部連携までは自動で完了しないため、前提となる元データの準備は人間が行う必要があります。
競合の Microsoft 365 Copilot に対しても、Google のこのアプローチは非常に手堅いと言えます。派手な自動化をアピールするよりも、日々の作業で誰もが直面する数式エラーの解消に集中した点は、現場の実用性を大きく高める賢い一手に見えます。
情報源 (1)
- theverge.com(新しいタブで開きます)原文theverge.com