本文へスキップ
IFAI

ロボット

Black Forest Labs、7Bのロボット制御モデル「FLUX 3 Action」をオープン公開

公開 拡散指数 39

Black Forest Labsはロボット制御向けの7B世界行動モデル「FLUX 3 Action」を公開した。RoboLabベンチマークで42.2%の成功率を記録し、Cosmos 3 Nanoを上回りながら最大3.95倍高速に動作する。GPT 6 Astraと連携させたハイブリッド運用では、成功あたりのコストを29%削減できる。

Black Forest Labs、7Bのロボット制御モデル「FLUX 3 Action」をオープン公開
画像:bfl.ai

FLUX 3 Actionは、Black Forest Labsがオープンソースとして公開した7Bパラメータのロボット制御向け「世界行動モデル(World Action Model)」です。

これまでロボット向けの行動モデルでは、Cosmos 3 Nanoのように動画と行動を同時に予測して精度を稼ぐ代わりに動作が重いモデルか、Pi0.5のように高速だが成功率が大幅に落ちるモデルかの選択を迫られていました。FLUX 3 Actionはこのジレンマを解消します。

パラメータ数はCosmos 3 Nano(16B)の半分未満となる7Bでありながら、ロボット制御ベンチマークRoboLabにおいてガイダンス蒸留モデルが42.2%(ベンチマーク一覧では42.92%)の成功率を記録。Cosmos 3 Nanoの36.8%やPi0.5の28.0%を大きく引き離し、オープンモデルとしての最高記録を更新しました。

なぜ小型でも速くて高精度なのか

本モデルは、マルチモーダルモデルFLUX 3をベースに構築されています。訓練トークンの95%以上を動画データが占める事前学習を行うことで、物理世界の挙動を事前にモデルへ刷り込んでいます。実際、動画事前学習なしではタスク成功率が1%未満にとどまったのに対し、事前学習を入れるだけで11.6%へと急伸しました。

続く中間学習では、14種類のロボット形態による遠隔操作データや把持データに加え、ゲーム画面のプレイ動画を19.55%導入。これにより物理ロボットだけでなく、PC操作やゲームのリアルタイム操作にも応用できる柔軟性を備えています。

さらに、独自のSelf-Flow表現とサンプリングを1ステップに短縮する蒸留技術によってガイダンス処理のオーバーヘッドを撤廃。FP8動作時において、一般向けGPUからデータセンター向けGPUに至るまで、Cosmos 3 Nano比で1.52倍から3.95倍の高速化を達成しました。

必要な環境と使い方

モデルの重みとファインチューニング用のドキュメントはすでにダウンロード可能です。7Bモデルのベースサイズは約14GBと非常にコンパクトで、手元のワークステーションや一般的なGPU環境でも十分に稼働します。

動作の流れとしては、テキストによる指示とともにカメラ映像と関節位置を入力すると、モデルが次にとるべきモーター駆動コマンドと動作後の視覚的な予測画面を同時に出力します。ロボットが動作を実行した後、再度カメラで状況を確認して軌道修正を繰り返します。

また、推論モデルGPT 6 Astraと連携するハイブリッド構成も強力です。すべてをGPT 6 Astraに頼ると1成功あたり16分・13.47ドルかかりますが、現場の動作をFLUX 3 Actionに委譲することで、成功率90%を保ちながらコストを8.77ドル(29%削減)、所要時間を8分(40%短縮)に抑えられます。

なぜ重要か

ロボットアーム制御やデジタルエージェントの開発者にとって、FLUX 3 Actionは今すぐ試すべき有力な選択肢です。14GBという現実的なサイズで、従来は巨大サーバーが必要だった高精度な世界行動モデルが手元のGPUで滑らかに動きます。

業界全体にとっても、クラウドの超巨大推論モデルに頭脳の計画を任せ、手元の軽量なオープンモデルで高速に行動を実行するという、実用的なロボット運用の王道パターンを提示したと言えます。

情報源 (2)

  1. [1]
    bfl.ai(新しいタブで開きます)原文bfl.ai
  2. [2]
    youtube.com(新しいタブで開きます)報道youtube.com

似た出来事

過去の似た出来事。理解の手がかりに。

毎日のAIピックアップ