Final Cut ProにAI字幕生成とエフェクト機能が登場へ、M4発表で披露
AppleはM4搭載Mac miniの発表動画の中で、Final Cut Proに近日追加されるAI機能を公開した。10分の動画からほぼ一瞬で字幕を生成する「Transcribe to Captions」や、AIによるエフェクト適用に対応する。正式なリリース日はまだ明かされていない。
動画編集者にとって、テロップ入れの手間や外部の文字起こしツールの利用料は常に頭の痛い問題です。
M4搭載Mac miniの発表動画の中で、Appleはプロ向け動画編集ソフト「Final Cut Pro」に登場予定の、これまで未発表だったAI機能をひっそりと披露しました。
10分の動画をほぼ一瞬で字幕化
この機能が紹介されたのは、Mac miniのプロダクトマネージャーであるShloka Kini氏が新マシンの性能をアピールする場面でした。
同価格帯で最も売れているPCデスクトップと比較して、新型Mac miniはサイズが20分の1でありながら、動画編集などの作業において最大6倍高速だと同氏は説明しました。
さらに、Intelプロセッサを搭載した旧型Mac miniからの買い替えであれば、M4チップによる音声テキスト変換の処理速度は最大13倍に達するといいます。
その具体例として画面に映し出されたのが、「Transcribe to Captions(字幕への文字起こし)」と呼ばれる新機能です。デモでは、約10分間の動画クリップに対して、ほぼ一瞬で自動的に字幕が生成されていました。
加えてKini氏は、Final Cut Proの次期バージョンにおいて、AIを活用して動画エフェクトを瞬時に適用できるようになるとも述べています。
興味深い点として、Kini氏はこの機能を説明する際に「Apple Intelligence」という呼称を使わず、単に「AIを使って」と表現していました。これはOS全体の機能ではなく、Final Cut Proという単一アプリに閉じた機能であるためと考えられます。
なお、この新機能を含むFinal Cut Proの提供開始時期は明らかにされていません。また、直近のアップデートではMac版と足並みを揃えていたM4 iPad Pro版にも提供されるのかどうかは言及されませんでした。
なぜ重要か
Final Cut Proユーザーにとって、タイムライン上で完結する高速な字幕生成は長年待ち望まれていた機能です。競合のPremiere Proが標準で文字起こし機能を備えているのに対し、Final Cut Proユーザーは外部ツールや有料プラグインに頼らざるを得ない場面が多くありました。これが純正機能として、しかもローカルで高速に動く価値は非常に大きいです。
業界全体で見ても、Appleが自社製チップのニューラルエンジンを、チャットボットのような汎用AIではなく、現場のプロが毎日使うツールに直結させてきた点は極めて実用的だと考えられます。
ただし、現時点では具体的なリリース時期が示されておらず、日本語を含む多言語の認識精度もまだ未知数です。今すぐ機材を買い替える理由にするというよりは、正式リリースを待って精度と使い勝手を確かめるのが賢明と言えます。
情報源 (1)
- appleinsider.com(新しいタブで開きます)原文appleinsider.com