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画像・動画生成

AI生成の「ペンタゴン爆発」偽画像が拡散、米株式市場が一時下落

公開 拡散指数 40

米国防総省(ペンタゴン)付近で爆発が起きたとするAI生成の偽画像がTwitterで拡散され、米株式市場が一時0.26%急落した。ロシア国営メディアRTなどが拡散したが、地元消防局が即座に事実無根と発表。フェンスの歪みなど生成AI特有の不自然さも指摘されている。

たった1枚のフェイク画像が、米国の株式市場を一瞬で揺るがしました。

月曜日の朝、米国バージニア州アーリントンにある国防総省(ペンタゴン)の近くで黒煙が上がっているとされる画像がTwitter上で急速に拡散しました。ペンタゴン付近で爆発が起きたというデマです。

4分間で市場が急落

混乱はあっという間に広がりました。

東部時間午前10時06分、金融系ニュースを配信するアカウント「@Deltaone」がこの情報を投稿しました。

するとわずか4分後の午前10時10分には、米株式市場が0.26パーセント下落しました。その後すぐに買い戻されたものの、実体のある相場がデマによって揺さぶられた形です。

拡散を後押しした要因もあります。300万人以上のフォロワーを持つロシア国営メディアのRTがこの画像を投稿(のちに削除)したほか、大手メディアを装った認証済みアカウントも偽情報を拡散しました。

事態を受けて、アーリントン消防局がTwitterで公式に否定声明を出しました。ペンタゴン敷地内およびその周辺で爆発や事故は発生しておらず、一般市民への危険もないと発表したことで、騒ぎはようやく沈静化しました。

拡大すれば一目瞭然だったAIの痕跡

落ち着いて画像を見直せば、AIが生成した痕跡は明白でした。

調査員のニック・ウォーターズ氏らは、建物の正面の形状が不自然に歪んでいる点や、フェンスが群衆整理用の柵と溶け合うように同化している点を指摘しました。

何より、白昼のペンタゴンで本当に爆発が起きたとすれば、現場を目撃した人々による動画や別角度の写真が大量に出てくるはずです。出回った画像がたった1枚だけだったこと自体が不自然でした。

この画像を誰が作成したのかは現時点で判明していません。しかし、ローマ教皇が高級ダウンジャケットを着ているフェイク画像が話題になったばかりのタイミングで、今度は安全保障や市場を揺るがす形で悪用されたことになります。

なぜ重要か

今回の件で最も警戒すべきなのは、AI画像の完成度の高さではなく、それが金融システムとソーシャルメディアの脆弱性を同時に突いたという点です。

個人投資家にとって、SNSの速報だけを信じてトレードすることのリスクが浮き彫りになりました。アルゴリズム取引や高頻度取引(HFT)はSNS上の速報キーワードを監視しており、認証バッジ付きのアカウントが投稿すれば、機械は画像が本物かどうかを精査する前に売り注文を出してしまいます。

有料化によって認証バッジの信頼性が揺らいでいるTwitter側の仕組みも、このデマの拡大に拍車をかけました。誰でも金を払えば信頼できそうなアカウントを作れる現状では、AIによる捏造画像と組み合わせることで、簡単に市場の混乱を作り出せてしまいます。

私たちは、この手の「AIフェイクによる市場のボラティリティ狙い」は今後も繰り返される可能性が高いとみています。AI画像を瞬時に見分ける認証技術や、取引アルゴリズムのフェイク対策が整わない限り、似たような混乱はまた起きるはずです。

情報源 (1)

  1. [1]
    independent.co.uk(新しいタブで開きます)原文independent.co.uk

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