ElevenLabs、テキストから効果音や環境音を生成するAI機能を公開
ElevenLabsはテキストプロンプトから効果音や短いインスト曲、環境音を生成できるAIモデルを全ユーザー向けに公開した。Shutterstockのライセンス音源を用いて微調整されている。映像やゲームの制作者が素材ライブラリを探し回る手間を省けそうだ。
動画やゲームの制作中にぴったりの効果音を探そうとすると、既存の音源サイトを何時間も漁ることになりがちです。
音声AIスタートアップのElevenLabsは5月31日、テキストから効果音を生成できる新機能「Text to Sound Effects」を正式リリースし、全ユーザー向けに提供を開始しました。
テキストプロンプトを入力するだけで、効果音だけでなく、短いインストゥルメンタル楽曲、環境音、さらにはキャラクターボイスまで一括で生成できます。
プロンプトから数秒でサウンドを生成
これまでリアルな音声読み上げ(TTS)技術で注目を集めてきた同社ですが、今回のモデルによって効果音領域へ本格的に進出しました。
ターゲットは映画やテレビの制作会社、インディーゲーム開発者、そしてSNS動画を作るクリエイター全般です。
使い方はいたってシンプルで、Sound Effects画面で欲しい音のイメージを文字で入力し、生成ボタンを押すだけです。提示されたサンプルを聴き比べ、気に入ったデータをダウンロードできます。無料のジェネレーターも用意されています。
Shutterstockとの提携で権利面をクリア
商業利用を考えるクリエイターにとって最大の懸念は、学習データの著作権問題です。
ElevenLabsはこの課題をクリアするため、大手ストック素材プラットフォームのShutterstockと提携しました。
同モデルの微調整には、Shutterstockが保有する正規ライセンスの音源ライブラリが使用されています。Shutterstockのチーフ・エンタープライズ・オフィサーであるAimee Egan氏は、倫理的に収集されたデータと最先端AIの組み合わせによる成果だと強調しています。
権利関係が明確な音源で学習されているため、プロの制作スタジオでも法的なリスクを恐れずに導入しやすくなっています。
なぜ重要か
動画生成AIが急速に進化する一方で、音響制作は依然として手間とコストがかかる工程のままでした。
今回の機能により、個人開発者や少人数の映像チームは、高価な音源ライブラリを契約したり録音スタジオを手配したりすることなく、必要な効果音をその場で生み出せるようになります。制作のハードルが大きく下がるのは間違いありません。
私たちは、ElevenLabsが初手からShutterstockと組んでデータ元の透明性を確保した点を高く評価しています。商用コンテンツを扱う企業がAIツールを採用する際、権利侵害のリスクは致命的だからです。
もっとも、爆発音や環境音のような単体の音を出すのは得意でも、映像のタイミングにミリ秒単位で合わせたり、複雑なインタラクティブ演出に応えたりするには、まだプロによる微調整が欠かせないように見えます。実際の制作現場のワークフローにどこまで深く溶け込めるかが今後の焦点になりそうです。
情報源 (1)
- elevenlabs.io(新しいタブで開きます)原文elevenlabs.io