米Edelmanが注目のAIクリエイターリストを発表:個人への信頼に着目
米Edelmanが注目すべきAIクリエイターリストを発表した。調査によると74%の人が組織より個人を信頼しているという。これを受け、LinkedInやYouTubeを中心に活動する専門家をエンゲージメント率や倫理基準で選出、企業のAI発信を支援する。

大手テクノロジー企業がいくら自社のAI戦略をアピールしても、もはや公式発表を鵜呑みにするユーザーは多くありません。
大手PR会社のエデルマン(Edelman)は、2025年に向けて注目すべきクリエイターを選出したリスト「AI Creators You Need to Know」を発表しました。同社の2024年版「トラストバロメーター」調査によると、人々のほぼ3分の2が「技術革新が適切に管理されていない」と感じています。一方で、74%の人が伝統的な組織よりも「自分と同じような個人」や専門クリエイターを信頼していると回答しました。
企業の発信が届きにくくなる中、エデルマンは第三者である発信者を通じて信頼を構築するアプローチを提案しています。
独自の審査マトリクスとAIによる利益相反チェック
今回のリストは、一般的なインフルエンサー選定とは異なり、B2B市場の意思決定者を意識した基準が敷かれています。
対象エリアは米国、英国、アジア太平洋(APAC)、中東などの主要市場です。生成AI、AI倫理、企業主導のイノベーションといった重点領域に精通した専門家が選定対象となっています。
選考基準には、最低2%以上のエンゲージメント率が含まれ、プラットフォームはB2Bの購買層が多く集まるLinkedInとYouTubeが優先されました。
さらに、信頼性、価値観の一致、リーチ、専門性を評価する独自のマトリクスに加え、AIを活用した利益相反分析を実施しています。これらを統合した「Trusted Creator Score」を算出し、高い基準を満たしたクリエイターだけを抽出したとしています。
なぜ重要か
この動きは、AI分野におけるマーケティングの主戦場が公式リリースから個人クリエイターへと移行している実態を浮き彫りにしています。
AIツールが乱立し誇大広告への警戒が強まる中、企業が自ら語る言葉の説得力は落ちています。YouTubeでツールの挙動を検証したり、LinkedInで倫理的課題を提起したりする個人の声こそが、意思決定を動かす現実があります。AIプロダクトを展開する企業にとって、信頼できる提携先を見極める指標として機能するはずです。
ただし、この手法には特有の難しさもあります。クリエイターが支持される最大の理由は、組織に縛られない率直な視点にあります。PR企業によるスコアリングを経て企業案件に組み込まれた瞬間、フォロワーが感じていた独立性や信頼感が損なわれる懸念は残ります。
情報源 (1)
- edelman.com(新しいタブで開きます)原文edelman.com