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コロンビア大がシリコン製ロボット顔を開発:YouTubeを見て自律的に口パクを習得

公開 拡散指数 39

コロンビア工科大学の研究チームは、26 個の超小型モーターを備えたシリコン製ロボット顔を開発した。事前に動きをプログラムするのではなく、鏡で自身の動きを把握した後に YouTube 動画を見て音声と唇の動きを対応付けた。11 言語に対応し、ChatGPT と連携して自然な対話を実現する。

画像:youtube.com

アンドロイドが話す姿を見て、何とも言えない不気味さを感じた経験は誰にでもあるはずです。口の動きがぎこちなく、音声とわずかにズレているだけで、一気に不気味の谷へと突き落とされます。

コロンビア工科大学のクリエイティブ・マシンズ・ラボがこの課題に対する見事な解決策を発表しました。26 個の超小型モーターを組み込んだ柔軟なシリコン製ロボット顔を開発し、プログラムで細かく指定する代わりに、YouTube 動画を見せて自律的に口パクを学ばせたのです。

鏡で変顔をしてから、動画で会話を学ぶ

これまでの人型ロボットは、特定の発音に対してどのモーターをどう動かすかという厳密なルールに基づいて作られていました。そのため、どうしても動きが硬くなり、不自然さが残ってしまいます。

研究チームのアプローチはまったく逆でした。まず、ロボットを鏡の前に座らせ、26 個のモーターを使ってランダムな表情を数時間作らせました。自分のシリコン製の顔がどう動くのかを、機械自身に把握させたわけです。

自身の身体感覚を掴んだ後、人間が話したり歌ったりしている YouTube 動画を視聴させました。「視覚から行動へ」と名付けられたモデルを通じて、音声と口元の動きを自力でマッピングさせたのです。

事前に決められたルールは一切使っていません。それにもかかわらず、この自律学習モデルは既存の 5 つの手法を上回る精度を叩き出しました。

さらに驚くべきは汎用性の高さです。言語ごとの個別訓練データを与えていないにもかかわらず、11 言語に対応できました。ChatGPT と組み合わせることで、自然な口の動きを伴うリアルタイムな対話が可能になります。

なぜ重要か

ハンソン・ロボティクスの「ソフィア」が登場してから約 10 年、ロボットの表情表現はルールベースの限界に突き当たっていました。コロンビア大の手法が優れているのは、表情の制御をアニメーションのプログラミングではなく、身体性を持った模倣学習へとシフトさせた点にあります。

まず鏡を見てハードウェア自体の制約を理解し、その上で人間の映像から学ぶという二段階の仕組みは、膨大な手動調整のコストを帳消しにしました。事前の言語別チューニングなしで 11 言語に対応できた汎用性は、今後のロボット開発における標準になる可能性があります。

家庭用コンパニオンロボットや受付端末など、人と対面するハードウェアにとって、不気味の谷の解消は実用化に向けた最大の壁でした。高度な言語モデルと自然な表情が結びつけば、人機コミュニケーションの質は劇的に向上します。

一方で、ロボットが人間そっくりの感情表現を身につけることには懸念もつきまといます。機械に対して人間が過度な愛着を抱いたり、心理的に誘導されたりするリスクについて、社会的な議論が追いついていないのが実情です。

情報源 (1)

  1. [1]
    engineering.columbia.edu(新しいタブで開きます)原文engineering.columbia.edu

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