Browser Useが汎用エージェント「BU」公開、Meta買収のManusに対抗
Browser UseはWeb自動化エージェント「BU」のベータ版を発表した。Metaが20億ドルで買収したManusの代替を掲げ、ブラウザだけでなくローカルPCの直接操作にも対応。タスク処理時間を33.4秒、コストを1.9セントまで抑えたとアピールしている。

MetaがAIエージェントのスタートアップManusを20億ドルで買収した直後、オープンソース界隈から強烈な挑戦状が叩きつけられました。
Browser Useは汎用Web自動化エージェント「BU」のベータ版を発表しました。同社はManusを「単なるラッパーに過ぎない」と評し、BUがその完全な代替になると公然とアピールしています。
ブラウザの枠を超え、PC全体を操作する
Browser Useはもともと、自然言語でブラウザを自動操作できるオープンソースのPythonライブラリとして開発者の支持を集めてきました。今回発表されたBUベータ版は、それを本格的な自動化プラットフォームへと昇華させたものです。
「特定地域の不動産情報をスクレイピングして」と日常の言葉で指示するだけで、GPT-4やClaudeなどのモデルがWebページの遷移、ログイン、データ抽出まで自律的にこなします。
最大の特徴は、従来のWebエージェントのようにブラウザの中だけで完結しない点です。BUはPCのローカル環境へのフルアクセス権限を備えています。
これにより、Webから取得したファイルをローカルに保存したり、手元のスクリプトを実行したりといった、デスクトップ作業と連動した一連のワークフローを実行できます。
また、アクセス遮断を回避するためのステルス設計も組み込まれており、プロキシやCookie、セッションを適切に管理しながら人間のような挙動を再現します。
処理時間は33秒、コストは2セント未満へ
Browser Useが提示したベンチマーク結果は、既存のツールを大きく引き離しています。
タスクの成功率は71.8%から82%に向上し、平均処理時間は123秒から33.4秒へと大幅に短縮されました。
何より衝撃的なのは運用コストです。1回のタスクにかかるコストは従来の39.2セントから1.9セントへと激減し、日本円にして数円レベルにまで抑えられています。
公開された比較デモでは、動的な対策が施された不動産サイトのトップページでManusが停止してしまう一方、BUは問題なくリストを抽出しきったと説明されています。
Metaが買収したManusは年間経常収益1億2500万ドルを誇り、優れたキャッシュ最適化技術を持っていました。しかしBrowser Useは、オープンソースの進化速度がプロプライエタリな仕組みを追い抜くと主張しています。
なぜ重要か
日常的にリサーチやデータ収集を行うユーザーにとって、Webの定型作業が1回わずか数セント、わずか30秒余りで完了するインパクトは絶大です。脆弱なスクレイピングコードを一から書く苦労はほぼ過去のものになりつつあります。
AI業界全体にとっても、巨額買収の直後にオープンソース発のプロダクトが同等以上の効率を打ち出した点は見逃せません。モデルを包むエージェントの枠組みにどれほどの技術的堀があるのか、業界全体が再評価を迫られています。
Browser Useの仕掛けは見事ですが、PC全体の操作権限をAIに委ねる構成には当然セキュリティ上の懸念も残ります。スクリプト実行時の安全性をどう担保するかという課題はあるものの、自動化のコストを一気に引き下げた意義は極めて大きいと私たちは考えています。
情報源 (1)
- bytebrief.vercel.app(新しいタブで開きます)原文bytebrief.vercel.app