Black Forest LabsがFLUX 3 Klein公開、8GBメモリで4K画像生成
Black Forest Labsは5.6Bパラメータの画像生成モデルFLUX 3 Image Kleinの重みをオープンソースとして公開しました。ネイティブ4K生成や高精度編集に対応し、INT8版により8GBのGPUメモリ環境でもローカル実行できます。

FLUX 3 Image Kleinは、Black Forest Labsが公開した5.6Bパラメータのオープンウェイト画像生成モデルです。テキストからの画像生成に加え、最大10枚の参照画像を用いた画像編集やネイティブ4K解像度での出力をローカル環境でこなせます。
プロンプト内でバウンディングボックスを指定できる点が大きな特徴です。座標を使ってオブジェクトの配置場所を細かく決めたり、参照画像内の特定要素だけを移動させたりといった精密な構図コントロールが可能です。
仕組みと動作スペック
このモデルは画像だけでなく、動きを補う動画や事象の相互作用を伝える音声といったFLUX 3のマルチモーダル学習を活かして開発されており、現実世界の物理法則を意識した描写を行います。
重みはファインチューニング用のベースモデルと、高速生成向けの蒸留モデルの2種類が用意されています。NVIDIAの協力によりFP8、INT8、NVFP4のビルドも整備されました。
容量はBF16で11.2GB、FP8で5.6GBです。INT8ビルドを使えば、ComfyUIやDiffusers経由で8GBのGPUメモリを積んだGeForce RTXシリーズでも動作します。
生成速度も実用的です。ComfyUI環境のINT8蒸留モデルなら、RTX 5090で約4秒、RTX 4070でも9秒未満で1メガピクセルの画像を出力できます。NVIDIA GB300のNVFP4環境では0.6秒未満を記録しています。
評価と初期の反響
社内ベンチマークにおいて、本モデルはQwen-Image 2.1(7B)やKrea 2(12.9B)といった競合モデル、さらにIdeogram V4.5などの商用サービスを上回る評価を獲得したとされています。9BのFLUX.2 Kleinと比べても、パラメータを38%減らしながらスコアを伸ばしています。
一方で、ローカルで検証したクリエイターからは厳しい声も出ています。ComfyUIでの初期テストにおいて、手足の奇形や顔の崩れが目立ち、Stable Diffusion 3の初期を思い起こすような解剖学的な描写破綻が起きているとの指摘があります。
DiffusersやComfyUI、TensorRT-LLM、vLLM-Omniなどは初日から対応しており、DiffusersではQwen3-VLテキストエンコーダを組み込んだモジュラーパイプラインとして扱えます。
利用方法とライセンス
重みはHugging Faceからダウンロード可能で、LoRA学習にはOstrisのAI ToolkitやNVIDIA NeMo AutoModelが対応しています。また、1000枚あたり0.009ドルからの公式APIも提供されています。
ライセンスはFLUX Kommunity Licenseが適用され、年間売上500万ドル未満の個人や企業であれば商用利用を含めて無償で利用できます。それを超える規模の場合は別途商用契約が必要です。
なぜ重要か
4K出力や領域指定コントロールを備えたモデルが、8GBの民生用グラフィックボードで手軽に動くようになった価値は大きいです。ローカル環境で自前の画像生成基盤を安く作りたい開発者には有力な選択肢となります。
ただし、人体描写の破綻に関する報告を考えると、完成度を求める一般ユーザーはコミュニティによるファインチューンやLoRAの登場を少し待ったほうが良さそうです。
情報源 (3)
- bfl.ai(新しいタブで開きます)原文bfl.ai
- huggingface.co(新しいタブで開きます)報道huggingface.co
- youtube.com(新しいタブで開きます)報道youtube.com