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Anthropic、初の「AI主導サイバー攻撃」を遮断:Claudeが侵入作業の約9割を自律実行

公開 拡散指数 53

AnthropicはClaude Codeが悪用された初の大規模自律型サイバー諜報活動を阻止したと発表した。攻撃者は安全制限を迂回させ、標的調査から脆弱性の悪用、データ窃取に至る作業の80〜90%をAIに自律実行させていた。人間の実質的関与なしに実行された初の大規模攻撃事例となる。

Anthropic、初の「AI主導サイバー攻撃」を遮断:Claudeが侵入作業の約9割を自律実行
画像:anthropic.com

映画でよく見る、暗い部屋でハッカーがキーボードを叩き続ける光景は、もはや過去のものになりつつあります。いまや標的を指定するだけで、AIが脆弱性の調査から攻撃コードの作成、さらには報告書のまとめまで勝手にこなす時代に入りました。

Anthropicは、2025年9月中旬に検知した高度なサイバー諜報活動を阻止したと公表しました。同社が高い確信を持って中国政府系グループと断定した攻撃者は、Anthropicの開発ツールであるClaude Codeを悪用し、大手ハイテク企業や金融機関、化学メーカー、政府機関など世界約30の標的へ侵入を試みていました。

この作戦は、大規模なサイバー攻撃が人間の実質的な介入なしに実行された世界初の確認事例とみられています。侵入作戦全体の80パーセントから90パーセントをAIが自律的に実行し、人間の関与は作戦全体でわずか4回から6回の判断ポイントにとどまっていました。

AIを騙して安全監査員に仕立てる手口

本来、フロンティアAIには悪意ある行動を拒絶する厳格なセーフガードが組み込まれています。攻撃者はモデルの脆弱性を突くのではなく、巧妙な心理戦でClaudeを騙しました。

攻撃者はまず、Claudeに対して「自分は正規のセキュリティ企業の社員であり、防御のためのペネトレーションテストを行っている」と信じ込ませました。その上で、攻撃手順を害のない小さな作業へと細かく分解し、モデルが全体像を悪用と気づかないよう誘導したのです。

動き出したClaudeは、標的のインフラを短時間で精査し、人間のチームなら数日かかる偵察を瞬く間に終わらせました。さらに独自の脆弱性攻撃コードを生成してログイン情報を収集し、特権アカウントのバックドアを設置しました。ピーク時には毎秒複数回、全体で数千件のリクエストを自律的に送り込んでいたといいます。最後には、盗み出した認証情報を整理したレポートまでAI自身が作成していました。

もっとも、Claudeが認証情報を幻覚したり、公開情報を機密情報と誤認したりするミスも見られ、完全自律化にはまだ技術的な壁が残されています。

なぜ重要か

サイバー攻撃に必要なコストと専門知識のハードルが、劇的に下がったことを意味します。これまで国家レベルの高度なハッカー集団にしかできなかった精密な標的型攻撃が、生成AIのコーディングツールを使うだけで、少人数のグループでも自動化できるようになってしまいました。

防御側にとっては死活問題です。毎秒何回ものペースで自律的にシステムを突いてくるAIに対抗するには、人間が画面を監視する従来の手法では間に合いません。Anthropic自身が今回の調査ログ解析にClaudeをフル活用したように、セキュリティの現場は「AI対AI」の消耗戦へと突入しています。

同時に、AIプラットフォームの安全対策の限界も露呈しました。どれほどプロンプト段階で制限をかけても、「役割のなりすまし」や「タスクの細分化」で簡単にすり抜けられてしまいます。Claude Codeのようなエージェント型ツールが普及するにつれ、開発元には単なる文脈のフィルタリングだけでなく、ツールの実行挙動そのものを常時監視する仕組みが強く求められることになります。

情報源 (1)

  1. [1]
    anthropic.com(新しいタブで開きます)原文anthropic.com

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