本文へスキップ
IFAI

業界動向

Anthropicが米SECに非公開でS-1登録書を提出、IPO準備へ

公開 拡散指数 56

Anthropicは米証券取引委員会(SEC)に対し、普通株の新規公開(IPO)に向けた登録届出書(Form S-1)の草案を非公開で提出したと発表した。SECの審査完了後に上場する選択肢を得る形となるが、発行株数や売出価格は未定で、今後の市場環境次第となる。

Anthropicが米SECに非公開でS-1登録書を提出、IPO準備へ
画像:anthropic.com

生成AIの最前線を走るスタートアップが、いよいよ株式市場の審判を受けることになります。

対話型AI「Claude」を手がけるAnthropicは6月1日、米証券取引委員会(SEC)に対し、普通株の新規株式公開(IPO)に向けた登録届出書(Form S-1)の草案を非公開で提出したと発表しました。売り出し株数や価格帯は未定で、SECの審査完了後の市況などを踏まえて最終決定する方針です。

OpenAIを抜いて時価総額トップに立ち、そのまま上場へ

今回の申請は、非公開市場での記録破りな資金調達の直後に行われました。

Anthropicは5月下旬、650億ドルの資金調達を完了し、評価額は9650億ドルに達しました。2月に300億ドルを調達した時点の評価額3800億ドルから倍以上に跳ね上がり、競合のOpenAIを抜いて世界で最も企業価値の高い未上場AI企業となっています。

関係筋によると、OpenAIも今後数週間以内に非公開でのIPO申請を準備中と報じられており、今回の動きはライバルに対する先手を打った形です。さらに市場では、SpaceXが評価額1兆7500億ドル規模で750億ドル調達を目指す大型IPOを進めており、歴史的な上場ラッシュの口火が切られようとしています。

純粋な大モデル株を待ち望んでいたウォール街

これまで株式市場でAIブームに投資しようとすると、半導体のNvidiaを買うか、AIを組み込んでいる既存の巨大IT企業に頼るしかありませんでした。

Anthropicが上場すれば、フロンティアモデルを自社開発する純粋な基盤モデル開発企業として初の選択肢となります。AmazonやGoogleといった大口支援者からの計算資源依存から脱却し、莫大なモデル開発コストを公開市場から直接調達する狙いもあります。

なぜ重要か

ベンチャーキャピタルからの巨額資金調達に頼ってきたフロンティアAI企業の経営モデルが、大きな転換点を迎えています。

今回の動きは、市場の資金と注目をOpenAIよりも先に独占するという点で極めて巧みなタイミングです。投資家にとっても、大企業の多角化事業を通さずに最先端LLMの成長へ直接ベットできる貴重な銘柄になります。

ただし、上場企業になれば、四半期決算ごとに計算資源の消費額や営業赤字の規模を細かく公開しなければなりません。これまで非公開市場で許されてきた「安全とAGIに向けた巨額投資」というストーリーが、利益とマージンを重視するウォール街にどこまで受け入れられるかが試されることになります。

情報源 (2)

  1. [1]
    anthropic.com(新しいタブで開きます)原文anthropic.com
  2. [2]

毎日のAIピックアップ