本文へスキップ
IFAI

AIツール

Amazon、NFL中継にAI導入:電撃突撃やパス候補をリアルタイム予測

公開 拡散指数 33

AmazonはNFL「Thursday Night Football」配信向けに、AIを用いたリアルタイム予測機能を発表した。独自モデルが選手の座標や加速度からクォーターバックへの電撃突撃を予測し赤枠で表示するほか、フリーになったパス候補も可視化する。新機能は9月14日の開幕戦から「Prime Vision」で提供予定。

Amazon、NFL中継にAI導入:電撃突撃やパス候補をリアルタイム予測
画像:techcrunch.com

アメリカンフットボールの生中継を見ていると、クォーターバックが倒された瞬間、誰がプレッシャーをかけたのか見失うことがよくあります。

Amazon はその課題を機械学習で解消しようとしています。NFL「サーズデーナイトフットボール」(TNF)の独占配信2年目を迎えるにあたり、同社は戦術予測を行う複数の AI 機能を発表しました。

これらの機能は、リアルタイム分析グラフィックを重畳表示する別ストリーム「Prime Vision」向けに提供され、2023年9月14日のレギュラーシーズン開幕に合わせて導入されます。

奇襲を予測し、守備選手に「赤い輪」を点灯

注目の新機能は、自社開発のニューラルネットワークを用いた「Defensive Alerts」です。過去 3 万 5000 プレーのデータでトレーニングされています。

全選手の平面座標、相対的な位置関係、移動加速度をリアルタイムで追跡し、守備選手が相手クォーターバックへ電撃奇襲(ブリッツ)を仕掛ける瞬間を事前予測します。

突撃が予測された選手には画面上で赤い輪が表示されます。アナリティクス担当の Sam Schwartzstein 氏によると、このモデルは前線のオフェンスライン選手よりも正確に奇襲を見抜くといいます。

さらに、フリーになったパスレシーバーを緑色の輪で追跡する「Prime Targets」や、第4ダウンでのギャンブル成功率を提示する機能、キック成功率を可視化するフィールドゴールゾーンなども順次導入されます。

また、今季からは HDR 画質でのストリーミングが正式に提供され、対応デバイスでは自動的に適用されます。

11月24日に開催される史上初の「ブラックフライデー戦」は、Prime 未登録のユーザーにも完全無料でライブ配信され、限定のセール企画も中継内に連動する予定です。

なぜ重要か

スポーツ中継における配信プラットフォームの差別化が、従来の画質や帯域競争から「視聴体験のソフトウェア化」へ移ったことを示しています。

従来のテレビ局がプレー後に静的なデータを表示していたのに対し、Amazon はビデオゲームの HUD のような動的予測レイヤーを生中継の上に構築しました。

ルールや戦術が複雑なアメフトにおいて、どこに注目すべきかを視覚的にガイドしてくれるため、新規視聴者の参入ハードルを大きく下げる価値があります。

ただし、AI の予測精度が乱れて誤った選手をハイライトすれば、中継への没入感を削ぐ要因になりかねません。

ブラックフライデーの無料配信でコマースへの誘導を図る手法もビジネスとしては合理的ですが、商業色を前面に出しすぎるとコアなファンの反発を招く恐れがあります。

情報源 (1)

  1. [1]
    techcrunch.com(新しいタブで開きます)原文techcrunch.com

毎日のAIピックアップ